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映画『One Day いつか』《有一天》(英語:One Day)

今回はドラマではなく映画のご紹介。

出演:謝欣穎(ニッキー・シエ)、張書豪(チャン・シューハオ)ほか
監督・脚本:侯季然(ホウ・チーラン)
プロデューサー:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)
台湾上映:2010年6月
尺:93分
https://filmarks.com/movies/95857

高雄の旗津(チーチン)に住む女の子欣穎(シンイン)は高雄と金門島を行き来する軍船の売店の店員。彼女は顔がよく見えない男の子が自分に叫んでいる夢をよく見ていた。ある日、彼女は船の上で阿聰(アツォン)という男の子と出会う。彼は船に乗って部隊に戻る兵役中の男の子で、自分は欣穎(シンイン)の未来の恋人だと言う。二人はこの時、お互いの運命を変える夢の中にいたのだった。欣穎(シンイン)は最初は阿聰(アツォン)の言うことが信じられなかったが、立て続けに起こる事件によって彼女はだんだん阿聰(アツォン)がずっと夢に出てきていた男の子だと信じるようになる。

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夢と時空と

本作が面白いのが夢と現実、過去と未来が交差して物語が進んでいく点です。夢の世界の描き方も誇張した不思議さではなく、自然な不思議さで、それが本当にふわふわした夢の世界観を醸し出しているんですよね。
時間軸のとらえ方も素敵でした。過去と未来をつなぐポータルが夢になっていて、それが切なくもあるんですよね。最初はただ物語を楽しむために観て、結末を知ったうえで2回目観るという楽しみ方もある映画だと思いました。実際私は好きすぎて2回観ました。

10年の時を経ての日本上陸

この作品、2010年の作品で、私がまだ台湾に留学していた時の上映でした。もちろん、台湾にいる間に視聴したのですが、日本にはいつ入ってくるのだろうと首をながーくして待っていました。が、待てど暮らせど日本での上映がない…。あまりにも入ってこないので、勝手に取引先にもPRしましたがそれでも入ってこない…。本作は数々の映画祭にも出品されており、台湾では金馬奨で最優秀新人監督賞・最優秀脚本賞を受賞しているほどの作品です。なのになぜ!!!

本当に良い映画なのに、なかなか日本に入ってこないものだから、自分で起業して字幕つけて各事業者に売りつけようかと真剣に悩みました(チキンハートなので起業なんてできなかったですが…)。悩んでいるうちに時は過ぎ、私も忙しすぎてそんな考えもしぼんでいきました。

それが昨年(2021年)、侯孝賢監督40周年記念の特集上映でようやく日本で上映されました。本国上映から実に10年以上の歳月を経ての日本上陸。絶対に観に行くぞ!とオンラインで席も予約したのに、なんと当日に体調不良となり観に行けず…😿ぜひDVDや配信で日本語字幕版も楽しんでみたいものです。

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