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毎日、Wikipedia #8「麟」

みなさんこんにちは、結城です。
「毎日、Wikipedia」8日目の今回は、麟についての項目を読んでみました。
え、なにこれ?という初めての方は以下の記事をお読みください。

「麟」とは、織田信長が使った花押のことです。
それではまとめていきます!


麟(織田信長の花押)とは

本題に入る前に説明しておくと、花押とは、東アジアで見られる署名のことです。

上記のWikipediaより

この麟という花押は、織田信長が1565年から使い始めました。
どう頑張っても僕には麟とは読めませんが……。

信長は生涯で3つの花押を使い替えていて、麟もその1つです。

  1. 足利家の花押を模したもの(足利よう。当時の武家がよく使っていました。信長の父、信秀もこれ。

  2. 「信長」という字を裏返したもの。盗用や偽造を防止するために使われました。

  3. 「麟」。何の文字を表すのかが定かではなく、諸説あり(麟ではないという説もある)です。後で詳しく説明します!

  4. 「天下布武」)。これは花押ではなくただの印なのですが、有名なので載せておきます。麟と同じ時期に使われました。

上に書いたように、麟が使われた意味は諸説あります。
ここからは、その4つの説を紹介していきます。


麟はどういう意味なのか?

佐藤進一説

初めは何が書いてあるのかわかりませんでしたが、彼は勝海舟の花押である麟と信長の花押が同じだと気づきます。
勝の花押より信長のものは記号化が激しく、読み解くのが困難であったそうです。

麟は伝説上の動物、麒麟のメスのみを表します。
この麟は理想的な政治が行われている社会にのみ出現すると言われており、佐藤は信長が自らそれを達成したいという願望を表したと考えました。

柴辻俊六・山本浩樹説

この2人はそもそも花押に書かれているのは麟ではないと考える派の人たちです。

柴辻は何の文字かを考察することは不可能、山本は②の花押の「長」を元の向きに戻したものだと主張しています。

石橋建治説

この方は、麟という字を足利様の花押の構造を踏襲して書いたものだと考えています。

麟と足利様を融合させることで、室町幕府に敬意を払いつつ、幕府を引き継ぐ形で天下統一を達成することを表したという説です。

高木叙子説

麒麟は聖人が現れた時に姿を見せる聖獣です。そしてこの説では、聖人=足利義昭だと考えています。

このことから麟は、信長が義昭を待望の聖君とし、義昭を君主として幕府の政治に関わろうという意図を示していると主張しました。

おわりに

ということで、4つの説を紹介しました。
こういう説がたくさんあって謎めいているところも歴史の魅力ですよね。
それでは、最後まで読んでくれた皆さん、ありがとうございました!

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