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家を継いで始めたモバイルハウス制作:屋根張り・壁張り編

父の病死をきっかけに兼業の米農家と、建具屋の曽祖父、大工の祖父、建築士の父という家のDNAを継ぐと決めた結果生まれた『米の移動販売車兼モバイルタイニーハウス作りプロジェクト』。

制作過程の記録も、第五弾。前回の屋根編に引き続き、今回は屋根張り・壁張り編です。

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前回の記録の時点で枠組みおよび屋根の骨組みまでは終わらせることができました。

ここからは、一気に加速して屋根、壁を張っていきたいと思います。

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まずは、壁に使えそうな資材の選定から始めました。

どの面にどの板を使っていこうか等、微妙に異なる厚みを工夫して、壁や屋根を張った時に平らな面になることをめざします。

枠組みに使った角材そのものも、太さが微妙に異なるものも多かったため、いざ組んでみるときれいに嵌らずに凹凸が出てきていましたが、壁張りという仕上げできれいに面に整えようという目論見です。

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屋根を張り始めると、だいぶ「部屋」感が出てきました。

軽量化を図るため極力薄めの板等を活用していますが、だからこそ施工の際は隙間ができたりしないよう丁寧に仕上げていきます。

友人の建築家さんによれば、車屋をやっている友人も同じく軽トラにキャンピングカー等を作ろうとしたが、なかなかうまくいかないという話を聞いており、建築家としてのアドバイスを求められた、という話も聞きました。

失敗例としては、軽トラの荷台にハウスを載せた走行中に崩れてしまい、並行四辺形っぽくなってしまった、とのこと。

走行中の風をまともに受けてはひとたまりもない、ということもそうですし、車のデザインの流線型にもやはり意味があり、風をうまく逃す工夫なども必要だ、ということでした。

そんな貴重な失敗例も踏まえ、どうにかうまくいくように失敗の目を詰むべく組み上げていきます。

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ついに屋根が張れました!

いよいよ壁張りに突入します!

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一度壁を張り始めると、あとは同じ作業のルーティーンとなり、どんどん進めていけました。

同じ厚みの板を揃え、腐食部や摩耗部を丸鋸で切り取り、整え、インパクトドライバーとビスで打ち付けていく。

これの繰り返しです。

途中、祖母が通りかかると、

「なんや、屋台みたいなのができてきたなぁ」

と声をかけてきました。

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「できてからのお楽しみや」

と返事もそこそこに、再び作業に没頭していきます。

祖母もその様子を見て、自分も畑仕事へ戻っていきました。

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余談になりますが、秋〜冬になってくると祖母の畑ではサツマイモ🍠が採れます。

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なかなか立派なサイズに育っています。

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それはさておき、大方の壁を張り終えることができました。

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横から眺めると、このような具合です。

木目や木の色合いが異なり、それだけで模様になっています。

全体としては、手作り感あふれる無骨な雰囲気も感じます。

ここまでくれば、完成まであとわずかです!

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前方下の壁面には、窓作りの際にあらかじめ準備してあった中サイズ窓をはめ殺しの形で入れる事にしました。

軽トラに積んだ際は、この窓からハウスの中の様子を見ることができる仕様です。

作業を続けているとすっかり日が暮れてしまったのですが、ハウスの前方上方の突き出し部分から覗く景色がきれいで、これを壁で塞がずに窓にしてみようか……とも、一瞬考えましたがやめました。

以前の窓作りがかなり難航したので、また時間のある時や、今回のプロトタイプが完成してから新たにハウスを作る時まで、楽しみを取っておくことにします。

さあ、次はいよいよ最後の仕上げ。

窓とドアをはめ込んでいく作業です。


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大森 雄貴 / Yuki Omori
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