地方中堅モールは特色ある地元の小売を大切にして欲しい
そのお店は、そこそこの規模でそこそこの集客のある中堅モールのテナントととして店舗を構えています。
そこのモールができた当初からそこに店舗を構えていて、地元のお客様に愛されているお店です。
少し前に大掛かりな店舗改装をして、これからもそこで営業していく筈でした。
ところが、モールとの契約更新の際、来年度以降、モール内で店舗の場所を移動することを迫られ、結果として契約継続ができなくなったとのこと。
社長はもう高齢で、前回の改装の借金を抱えたまま更なる店舗移転は出来ず、店を畳むことにしたのだそう。とても残念です。
その跡地には、どこのショッピングモールにもあるような、大手チェーンのお店が入るのだそう。その大手チェーンがその場所を使うことを条件にしてきた、ということらしいです。
そういえばその中堅モール、以前はもっと沢山あった個人経営のお店はもう数店舗しか残っていません。
代わりに入ったのは何の特色もない、どこのショッピングモールに行ってもあるような大手チェーンのショップばかり。
あほやな。。
と、思います。
仮にそのチェーン店がお目当てなら、そんな中堅モールに入ってる品揃えのいまいちな支店より、大モールの品揃えのいい支店に行きますよね。
そのモールに行くのは、そこにしかないお店があるからだと思うのです。
例えばその中堅モールには、そこの店長さんが選んだ靴は絶対に痛くならないという個人経営の靴屋さんがあります。
最近はそこでしか靴を買わないんだけど、もう靴を買うときしかそのモールには行かないなあ、と思います。
もしその靴屋もなくなったら、完全に私はそのモールには行かなくなるでしょう。
この街には、そうした地元の特色ある個人経営のお店が沢山入っている商店街的なショッピングセンターも数年前まであったのですが、そこも老朽化に伴い解体されて、跡地に大手のスーパーと、百均、大手子供服チェーンが入るお店ができました。
何だか素敵なお店がどんどん消えてゆきます。
そしてつまらない何処にでもあるようなチェーン店ばかりが軒を連ねるモールばかりが残っていく。
そんな戦略で地方の中堅モールがずっと生き残れるとは、私は思いません。
長く地元で愛されている個人経営のお店には、必ずお店のファンがいるんです。でなければそんなに長く続くわけがないわけで。
代わり映えのしない大手チェーンに用がなくても、そのお店に行くために足を運んだりするんです。
たぶん客層も大手チェーンのお客様より羽振りのいい年齢層だと思うんです。
そんなお店を大事にしないでどうすんの?と思うんですよね。
そこが、分かっていない地方中堅モールに未来はないな、と思っています。
何処にでもあるチェーン店の寄せ集めモールはもういらないので、昔ながらの商店街のような、そこにしかないお店が並ぶモールができたら嬉しいです。テナント料を安くして頼んででもそういうお店を入れていくべきではないでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?