A friend that enhances each other〜「ルックバック」という映画を見て〜
「やーめた」
学年新聞のマンガで人気者の藤野。その藤野を本気で勉強し始めたきっかけを作ったのが、同級生で不登校の京本だった。
ある日、先生に「学年新聞のマンガのスペース、隣のクラスの京本にも作ってもいいか?」と聞かれ、始めは「学校にも来れないような子がマンガなんてかけっこない」とバカにしていたが、実際に京本のマンガを見て藤野は、圧倒される。
そこから2年近く、マンガを自分で勉強し続けていたが、京本の作品を読んだ6年生の時に、「自分には到底追いつけない」という思いからマンガを書くのをやめてしまう。
時は過ぎ、小学校の卒業式。先生に、「京本の家に卒業証書を届けてくれないか?」と言われたことをきっかけに、京本の家に行くことになる。
ひょんなことで、出会う藤野と京本。2人でマンガを書くことになる。時は過ぎ、高校3年生になり、京本は美大に、藤野はマンガ家の道を続ける。
最後は、2人のつながりが、藤野をマンガ家として、高めるというストーリーだ。
私は性格的に京本に近い。中高はあえて合計で1日だけ休んでいけたが、中学1年の時は、教室に居づらくて、掃除部屋に同じクラスの友達が登校するまでいたものだ。
その友達は、学年1の成績の保持者で、学年でも後ろから数えた方が早かった私とどうして一緒にいるんだろうと疑問に思っていた。そんなでこぼこコンビだった友達と自分、藤野と京本を重ねながら映画を見た。
そのためか、スッと吸い込まれるような映画だった。今でも友達でいてくれるその中学からの友達に感謝すると共に、この作品を作ってくださったスタッフの方々にありがとうと言いたい。