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ぱすたの映画感想

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今まで書いた映画の感想文です
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お願いです、映画「サユリ」を観てください

ホラー映画の歴史は「サユリ」以前、「サユリ」以後に分かれる……。 そう確信しました。まさに金字塔と呼ぶべき作品。傑作です。 どんな映画なのか、そんなことをあなたが調べる必要はありません。とにかく観てください。今すぐ劇場に行ってください。全人類が観るべき映画なんです。本当です。信じてください。 (以下、どんな内容かを滲ませつつ、本作について書いていくので、読まずに映画館に向かって走りだしてください) ○そう言われても…… そうは言っても、よく分からない映画を観に行けな

「長ぐつをはいたネコと9つの命」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年11本目は「長ぐつをはいたネコと9つの命」。 映画「シュレック」のスピンオフ作品で、同作に登場する長ぐつをはいたネコ・プスを主人公にした映画「長ぐつをはいたネコ」(2011年)の続編。 戦闘シーンのアニメーションが凄いという評判を聞きつけ、フラッと観に行きました。前作は観ていないけどまぁ子ども向けの作品だし大丈夫っしょ!って感じです。 前評判通り、アニメーションは素晴らしい出来。日本のアニメの”神作画”と呼ばれるようなものとはまた違った

「シン・仮面ライダー」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年10本目は「シン・仮面ライダー」。 庵野監督によるゴジラ、エヴァ、ウルトラマンに次ぐ4作目の「シン」です。今作のベースになっているのは1971年のテレビシリーズ「仮面ライダー」及び石ノ森章太郎原作の漫画「仮面ライダー」。悪の組織・SHOCKERと、SHOCKERによって改造人間にされてしまった本郷猛(仮面ライダー)の戦いを描いています。 とにかく戦いまくりです。約2時間の尺にSHOCKERとの戦いが、大雑把に言えば9回も行われます。「シン

「ボーンズ アンド オール」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年9本目は「ボーンズ アンド オール」。 食人衝動を持つ、人ならざるもの(イーター)である少女・マレンと、偶然出会った同族のリーとの旅路を描いています。食人という題材で、映像はもうがっつりガツガツなため、文句なしのR18+です。描写は結構生々しいので苦手な方は目を背けつつ観ることになるかもしれません。 とはいえ、ゴア表現がみどころの映画かと言えばそうではないんですよね。作品が伝えたいことは「愛」であり、人間の世界から隔絶された寄る辺ない2人

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年6本目は「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」。 なんといっても中年女性×マルチバース×カンフーという画期的な組み合わせが凄く印象的ですよね。予告編からどういうことなの?感満載なカオスさが期待を煽ってくれました。 実際にギャグやパロディ満載でとってもナンセンス。ストーリーはなかなか超展開の連続ですが、テンポの良さと突き抜けたバカバカしさ、気の抜けるようなチープなシーンの数々が細かいことを忘れさせてくれます。 一方で、そん

「BLUE GIANT」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年5本目は「BLUE GIANT」。 小学館「ビッグコミック」連載の同名作を原作としたアニメ映画。テナーサックスに打ち込む宮本大、才能あるピアニスト・沢辺雪祈、大の元同級生でドラムの玉田俊二、このジャズにかける3人の努力と友情の日々が描かれます。 とにかくまばゆいばかりの3人の青春の輝きに思わず涙。愚直に演奏に向き合い、夢を追う3人に感動しました。特に、ド素人してバンドに参加した玉田が良いやつなんですよね。才能と努力を兼ね備えた2人に短期間

「ベネデッタ」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年4本目は「ベネデッタ」。 舞台は17世紀イタリア。聖女として成り上がった修道女・ベネデッタの物語です。公式HPによると、実在する修道女の裁判記録を題材に制作されたとのこと。神父に同性愛的なイメージをもたせた作品はまあまあ存在しますが、修道女のそれはあまり知らず、珍しさを感じました。 映画の見どころはやはり主人公・ベネデッタのスリリングな大立ち回りっぷり。盗賊への鳥の糞直撃予報に始まり、倒伏するマリア像、数々の幻視、極めつけの聖痕……と信仰

「バビロン」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年3本目は「バビロン」。 1920年代、サイレントからトーキーに移り変わるハリウッドを舞台に、その大きなうねりの中で翻弄される登場人物たちの栄光と破滅を通し、激動する映画界を描いた大スペクタクル。 まず、序盤からの圧倒的なカオスに釘付けにされます。予告にも使用されている絢爛豪華なパーティーシーンですが、倫理・常識・秩序の全てが無い凄まじい世界です。冒頭シーンに力が入り過ぎていて、この映画を観ている時はここで全力出しきって尻すぼみになっていく

「イニシェリン島の精霊」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年2本目は「イニシェリン島の精霊」。 舞台は1920年代のアイルランドに属する孤島。そこに住むバードリックは親友・コルムから突然の絶縁を告げられます。コルムの言動が理解できないバードリックは行動を起こしますが、事態は次第に悪化していき……というあらすじです。 あえてチープな言い方をすればこの映画で起きることは2人の大喧嘩なわけですが、コンパクトなスケール感であるがゆえに、約2時間かけてじっくり2人の思いや関係性の変化が描かれていて引き込まれ

「グッドバイ、バッドマガジンズ」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2023年1本目は「グッドバイ、バッドマガジンズ」。 カルチャー誌に憧れを抱いて出版業界に飛び込んだものの、成人誌の編集部という理想とはかけ離れた場所へと放り込まれてしまった主人公を中心に、時代に淘汰されゆく業界の姿を描きつつ、性とは何か問いただしていく作品。 もともと2022年10月に1週間限定で公開された自主制作映画ですが、上映館を増やし、23年1月20日から再上映されました。 なんといっても題材が良いですよね。成人誌(つまりエロ本)の編集部

「MEN 同じ顔の男たち」

映画鑑賞備忘録です。 2022年34本目は「MEN 同じ顔の男たち」。 夫の死を目前で目撃してしまったハーパーが、傷心旅行のため訪れたイギリスの田舎街で体験した奇妙な一夜の出来事を描いたホラー映画。 なかなか一筋縄ではいかない作品でしたね。夢と現実がない交ぜになったような不条理な光景が繰り広げられる中、ハーパーの過去と現在のストーリーが展開していくので、ボーっと観ていると終わった後に「つまり、どういうこと……?」とクエスチョンマークが浮かんでしまうかもしれません。やや難

「RRR」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2022年33本目は「RRR」。 現在進行形で大ヒット中のインド映画。英国植民地時代のインドを舞台に、一人の少女を救うために立ち上がったビームと、大義のために英国政府の警察として行動するラーマという2人の男がとにかくなんかすげー作品です。 正直、約3時間というヘヴィな上映時間もあって観る予定はなかったのですが、映画狂いの友人が「ここ十数年で一番面白かった」と豪語していたのと、上映開始から時間が経過し減っていくスクリーンに反し、高まっていく世間の熱を

「殺しを呼ぶ卵(最長版)」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2022年32本目は「殺しを呼ぶ卵」。 1968年公開の作品。機械化が進む巨大養鶏場を舞台にしたサスペンスで、今回は当時カットされた残酷描写を加えた最長版としての上映でした。 「残酷描写を含む」という文言にちょっと身構えて観ましたが、冷静に考えて60年代基準の話なのでそれほどショッキングな映像というわけではありませんでした。当時どこがカットされていたのか定かではないのですが、遺伝子組み換えで産まれた奇形のヒナのシーンとかでしょうかね。作り物と分かっ

「ザ・メニュー」を観ました

映画鑑賞備忘録です。 2022年31本目は「ザ・メニュー」。 孤島の豪華レストランで起きるサスペンス作品。主人公・マーゴはグルメなボーイフレンド・タイラーの誘いで超高級レストラン、ホーソンを訪れますが、シェフ・スローヴィクとその部下たちの繰り広げられる異様なフルコースに巻き込まれてしまいます。 テーマは「グルメへの警鐘」。これまでの人生の出来事を経て、狂気に囚われてしまったスローヴィクが、様々な形で自分の気に食わない奴らに逆襲をしていきます。そのやり方がユニークで面白い