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記事一覧

おとめマリアとアテナ、イシス~中村圭志著『宗教図像学入門』を読みながら

 聖母マリアは、「おとめマリア」すなわち「処女マリア」ということになっているが、宗教学者…

ゆかし
1年前
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旧約聖書の記述には矛盾がある~『旧約聖書〈戦い〉の書物』を読んで

 長谷川修一著『旧約聖書〈戦い〉の書物』(慶応義塾大学出版会、2020年)をようやく読了し…

ゆかし
1年前
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小西行長って、どういう人?~『小西行長 「抹殺」されたキリシタン大名の実像 史料で…

 ここ数年、個人的な関心から、ネストリウス派(景教)関係の本を読んできたが、それと並行して…

ゆかし
2年前
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ネストリウス派→アッバース朝(バグダード)→ヨーロッパ(トレド)という流れ~『イスラ…

 ネストリウス派(景教)について調べているうちに、イスラムとかアラブ世界についての認識不足…

ゆかし
2年前
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マテオ・リッチとその時代~ローマ、マカオ、中国、日本、朝鮮~

 在明清(中国)のイエズス会士による天文学が、キリスト教禁教下の日本の天文学に影響を与えた…

ゆかし
2年前
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ティコ、ケプラー、ガリレイとその時代~『ケプラー疑惑』(地人書館)と『ケプラーとガ…

   『ケプラー疑惑』(ジョシュア・ギルダー、アン‐リー・ギルダー著、地人書館、2006年)と…

ゆかし
2年前
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日本と望遠鏡~『科学機器の歴史:望遠鏡と顕微鏡 イタリア・オランダ・フランスとアカデミー』を読んで

 これまで、noteのマガジン「日本天文学とイエズス会士」(全三回)で、日本の天文学にイエズス会士が直接・間接的に影響を与えたこと、またその時代の天文学とは天動説から地動説への移行時期にあたっており、その背後には望遠鏡など光学機器の発達があったのではないかということを書いてきた。また同じくマガジン「オランダと江戸時代」(全2回)では、オランダで世界初の望遠鏡が発明されたのは、レンブラントが生まれた頃、すなわち江戸時代の初期のことで、日本にも望遠鏡は、発明後、早々に入ってきたと

パイオニアの条件~杉田玄白『蘭学事始』を読む

 杉田玄白(1733-1817)が生きた時代、既存の漢説による医学知識と、腑分けの現場でみる実際の…

ゆかし
2年前
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