見出し画像

繊維の種類38:動物繊維のまとめ

おはようございます。
最強寒波来てますね。と言っても夜中には東京もマイナスになった様だけど、この時間帯は0℃の状態なので今までで一番寒いタイ、といったところ。でも底冷え感がすごいので今日は本気であったかくして週末に備えたい。

12/16の繊維の種類22からいろいろ他の話題を挟みながら1ヶ月弱をかけて、毛繊維、絹繊維、羽毛繊維に分類される動物繊維を見てきた。

動物繊維の良さは、なんといってももともと自然の中にあったものから作られるナチュラルな風合いと温かみと、自然の叡智が集約された保温性や吸保湿性、軽さといった理に適った高い機能性だ。動物がそもそも寒さを凌いだり快適に過ごすため身につけていたものを人間が拝借して生地にして使っているものなので、基本的に肌馴染みが良い(一部加工によってチクチクするものなどもあるけれど)。

一方で、その自然な風合いが故に虫に食われるというリスクが、植物繊維と同等もしくはそれ以上に高い、そして物によっては水洗いできないのでドライで洗う、もしくはクリーニング店で洗うことが強く推奨されるものがある、といったメンテナス上でのケアが必要になる。
ただ、これもお気に入りを綺麗な状態で使うためには丁寧にメンテナンスをすることが重要なのは衣服に限らず何でも同じだし、だからこそ余計に愛着が湧くところでもある。だから、個人的にはネガティブ面というよりは特性として理解して、長く付き合っていける様にしていけるといいな、と思うところ。

原料を作ってくれる生き物に関して振り返ってみよう。
毛に関しては、基本的には哺乳類を家畜化して体毛を毎年刈ってその原料としている。動物たちを羽交い締めにして刈ることには何百年、なんなら1000年単位で変わりはないけれど、育成環境も動物愛護運動が強化されているお陰もあって、動物たちにとっても負担が少ない方向へ進んでいる。

一方で、絹や羽毛はそれぞれ、蚕や水鳥の命を(水鳥の場合は食用の副産物として)いただいて得られるものであることを忘れてはいけない。
養蚕業などはそれ自体が世界に誇れる日本の文化であり、着物など独自の文化を育んできた土台でもある。こうした文化を維持する上でも、機械化されたとはいえ高い品質を維持するためには他の繊維と比べて高単価になることなども踏まえて、命と人の手間と文化の上にある素材であることは理解しておく必要があるだろう。

ダウンなどは衣料量産店で手軽に買える状況はありがたいことだけど、果たして食肉の需要に対してあまりに急激に増えているダウンのニーズはどうカバーされているのか、やはり気になってくるところ。実際に生きている水鳥からハンドピッキング(要は手でむしり取ること)を行なっているダウンもある中で、着なくなったダウンを回収してリサイクルする動きも進んでいる。
この方向性がより進むことが願いつつ、より人道的な形で供給された素材を使っているブランドで購入するなど、消費者としても意思表明をしていくことが今後重要になってくるだろう。

そうした中で、動物愛護と同時により廉価で安定した品質で作られる様に作られた化学繊維も大きくその可能性と共にバリエーションを広げている。そうした観点からも化学繊維の強みを来週以降見ていきたい。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い一日を。

いいなと思ったら応援しよう!