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真珠2:真珠の作られ方

おはようございます。
今日も薄雲が空に張り詰めたような薄いグレーの空で、朝から湿度が高め。

さて、今日からは真珠に関して、まずはその組成と作られ方を見ていきたい。

真珠の作られ方

真珠あるいはパールとは、貝から採れる宝石の一種である。
真珠は貝の体内で生成される炭酸カルシウムを主成分とするため、生体鉱物(バイオミネラル)と呼ばれる。
貝殻成分を分泌する外套膜が貝の体内に偶然に入りこむことで(例えば、小石や寄生虫などの異物が貝の体内に侵入した時に外套膜が一緒に入り込み)、天然真珠が生成される。つまり成分は貝殻と等しい。貝殻を作る軟体動物であれば、真珠を生成できる。

外套膜は細胞分裂して袋状になり、真珠を生成する真珠袋をつくる。その中でカルシウムの結晶(アラレ石もしくはアラゴナイト)と有機質(主にタンパク質コンキオリン)が交互に積層した真珠層が形成されて真珠ができる。
真珠特有の美しい光沢は、アラゴナイトの板状結晶とその間を埋めるコンキオリンの薄層が同心円状に重なる構造によるもの。光がこの層状構造を通る際に干渉作用をおこして美しい色(いわゆるあの虹色)を生み出し、真珠特有の虹色(オリエント効果)が生じる。

真珠の作り方

こうして自然に不純物が偶然入って出来る真珠が天然物とされる一方で、そんな偶然にばかり頼っていられないのでより生産性を高めるべく養殖が考えられた。日本の養殖真珠の発明とは「球体に削った核を、アコヤガイの体内に外套膜と一緒に挿入し、真珠層を形成させる」というものである。
また、天然真珠、養殖真珠に加えて、人造真珠もあるが、真珠というと一般には養殖真珠をさすことが多い。

真珠の種類

貝殻や真珠の炭酸カルシウム(カルサイト)は、稜(りょう)柱層とよばれて真珠の光沢がない。稜柱層のみからできた真珠は稜柱層真珠と呼ばれて商品としての価値はない。また、有機質のコンキオリンが表面に分泌されたものが有機質真珠でこれも価値はない。
真珠層が表面に発達した真珠を真珠層真珠に対して、これらを異常真珠という。

私たちが今まで真珠と認識していた「真珠層真珠」(nacreous ”=真珠のような” layer pearl)とは明確に区別される、真珠分類上「稜柱層真珠」(りょうちゅうそうしんじゅ、Prismatic ”=プリズム状の” layer Pearl)と呼ばれるこれらの真珠。これらは、貝殻を構成する炭酸カルシウムが同一成分のカルサイト結晶に置き換わってその独特な柱状構造が一層顕著になって相互に(=陵柱層状に)折り重なることでゆらめくような絹状光沢を演出する。
真珠層の内側に稜柱層や有機質あるいはケシを含むものもあり、これらは複合真珠とよばれる。

真珠層を持たない真珠

稜柱層真珠(Prismatic layer Pearl)の代表として、巻貝から生成されるコンク・パールやメロ・パールが挙げられる。いわゆる真珠とは違った魅力的な表情と共にどちらも養殖ができないため、珍重されている。

コンク・パールは、カリブ海全域に生息する大型の巻貝であるコンクガイから採取される真珠で、食用肉をとる際に偶然に見つかるもので大変高価な天然真珠のひとつ。
コンク貝という巻貝の内壁は、特徴的な美しいサーモン・ピンクの色合いを誇るだけでなく、その見え方が更にユニーク。トルコ石に似た陶器的な質感の貝殻表面をよく観察すると、そこには繊細な絹状光沢が浮かび上がる。真珠層真珠の干渉色がない代わりに、専門家が「フレームflame」(=火焔模様)と呼ぶこの光学効果のお陰で、ただの貝殻の断片が5大宝石並みのレア・ジェムの一つとして位置付けている。

一方メロ貝は、ベトナムや南シナ海で生息する、オレンジまたは黄褐色の大型巻貝であるメロメロガイ(Melo melo-ハルカゼヤシガイとも呼ぶ)から採取され、コンク真珠と同様な交差板構造を持つ球状の真珠。コンク真珠と比べ、産地が限られており産出量は大変少ない。



*上記の情報は以下のリンクからまとめています。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い一日を。

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