陶磁器22:日本の焼き物(京都府:京焼・清水焼)
おはようございます。
今日は朝から晴れて、朝は風もあって涼しい、湿気はない様に感じられるけどさて日中はどの位暑く感じられるだろうか。
さて、日本各地の焼き物の名産地をピックアップしたところで、具体的に1つずつ見ていこう。
12回目の今日は、京都府の京焼・清水焼。
京焼・清水焼焼(陶器)
京焼・清水焼は、京都市周辺で作られている陶磁器。本来、京焼は京都で作られた焼き物の総称で、清水焼は清水寺の参道で作られていた焼き物の名称だった。
現在の主な生産地域は日吉・五条坂・宇治の炭山・泉涌寺・蛇ヶ谷・山科の清水団地などで、これらの窯元から生産されるものが京焼・清水焼と呼ばれている。
京焼・清水焼の特徴は、他の産地のものと違いさまざまな技法で多種類の焼き物を焼いていること。窯ごとに異なる特色を持ち、色絵陶器をはじめ染付・天目・青磁・粉引など数多くの焼き物が焼かれている。
また、京都には茶の湯や華道のほかにも、香木を焚き立ち上る香りを鑑賞する香道など様々な伝統的な芸道文化があり、京都ならではの京料理や和菓子も豊富。これらの日本古くからの伝統文化と共に京焼・清水焼は発展してきた。
量産品が主流となった現在も、京焼・清水焼は手で作る伝統を守り、日本を代表する陶磁器として揺るぎない地位を維持している。
歴史
京都の焼き物の歴史は古く、奈良・平安時代から焼かれており、安土桃山時代に茶の湯が普及したことから焼き物の生産が盛んになる。多くの窯で粟田口焼・楽焼・押小路焼などが作られ、これが京焼の始まりと言われている。
江戸時代前期には優れた名工が登場し、近世の京焼が飛躍的に発展していく。丹波の陶工・野々村仁清が華麗な色絵陶器を完成させ、画家・尾形光琳の弟の尾形乾山が兄と合作するなど独自の意匠を駆使して名品を残した。
さらに江戸後期には、奥田頴川が磁器の焼成に成功させる。続いて青木木米、仁阿弥道八、永楽保全などの名工が現れ、数々の名品を世に送り出しました。
明治期に入ると、ヨーロッパの製陶法を取り入れて海外へも進出していく。古来からの伝統技法を守りながらも京焼・清水焼は新しい魅力を加え、バリエーション豊富で高品質な陶磁器を現在も生産し続けている。
地理
上記の通り、京焼は京都で作られた焼き物の総称で、清水焼は清水寺の参道で作られていた焼き物の名称だった。
現在は京都市内の清水寺を中心とした東山区やその右隣の山科区を中心に、京都市内から見て北西の天若湖のある日吉から南東に位置する宇治まで、京焼に関して言えば、他の産地と比べてかなり範囲が広い。
個人的に注目している川に関しては、天若湖にはのちに大堰川となる桂川、宇治では宇治川、東山・山科では鴨川が流れている。しかし、鴨川を見ると水運としての役割は期待できず、土も取れないため、文化の発信地である京都内ですぐにニーズを反映させたものを作り届けるニーズをカバーするために発展したのが京焼・清水焼と言えるだろう。
作り方
土もみ まず、土を手でよく練る工程。空気を抜いて硬さを均一にし、粘りを高めるために丹念に揉んでいく。現在の京都では陶土を産出しないため、陶土は信楽、磁土は天草・伊賀・瀬戸などの土を移入して取り扱っている。陶土にはカオリン・木節粘土・珪石・長石などを加え、磁土には蛙目粘土・カオリン・珪石・陶石・長石などを加えている。
成形 成型の方法にはろくろ成型、ひねり成型、鋳込成型があり、それぞれに異なった趣に仕上がりる。
ろくろ成型は、回転するろくろの中心に土もみした土を乗せ、土に水気を含ませながら遠心力を用いて成形する方法。手ろくろや蹴ろくろ、機械ろくろなどの種類がある。この成形方法は職人による高度な熟練技術を要する。
ひねり成型は、指先と竹ベラを使って粘土をひねりながら成形する方法で、ろくろを使わず、最も単純な方法とされている。
鋳込成型とは、杯土に水と珪酸ソーダを混ぜて泥状にした泥漿(でいしょう)を石膏の型に流し込んで成形する方法で、繊細な形のものや同型のものを数多く成形することができる。乾燥およびけずり仕上げ 数日間陰干しして乾燥させた成形品が半乾き状態になったらけずり仕上げを行う。シッタと呼ばれる台をろくろに据え、成形品を逆さにかぶせる。ろくろを回転させながら金属製カンナや竹ベラなどを用いて高台を削り出し、全体を仕上げていく。そして、仕上げ道具を用いて装飾を施し、天日乾燥させる。
素焼き そして天日で乾かしたら、この後の工程である下絵付を行いやすくするため、本焼きに入る前に素焼きを行う。
下絵付 本焼の前に行う絵付けのこと。渋みのある青に発色する呉須や酸化鉄などの金属、顔料などを用いて、毛筆でー筆―筆丹念に手で描いていく。
釉薬かけ<施釉> 色釉・透明釉・つやけし釉などの釉薬をかける工程。焼成により発色したり、透明感や光沢が出たりする。この工程は造形と並んで、仕上がった焼き物の魅力を左右する重要な工程。
本焼 釉薬かけを行った成形品を窯につめて高温で焼き上げる工程。昔ながらの登り窯に代わり、現在はガス窯や電気窯などが主流になっている。酸化焔焼成(常に酸素が供給されている状態で行われる焼成)と還元焔焼成(逆に酸素を少なくして不完全燃焼のいぶし焼きのような状態で焼く方法)があり、出したい風合いによって選ぶ。
上絵付 本焼の後に行う絵付けのこと(上絵付を行わないものもある)。あらゆる金属顔料を使用して、細筆による絵付けや彩色を行う。金・銀も上絵付の工程で施す。
上絵焼成 上絵付をした後に、再び低温で焼き上げる。顔料の色や光沢を出したり、剥脱を防いだりするための工程。色見と呼ばれる釉の溶け具合を見るためのピースと温度計を見ながら行い、焼成の後には窯が冷めるのを待ち、窯出しを行う。
*上記の情報は以下のリンクからまとめています。
https://kyureki.jp/wp-content/uploads/2024/02/九州歴史資料館解説シート89_compressed.pdf
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今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。
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