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タスクの数と自分の力量

 ょっとばかりヒド目に体調を崩して動けなくなるのはわりといつものことで……とか言いながらも葛根湯2セット分にお世話になったのはたぶん4カ月とか5カ月ぶりのことだ。生活時間をある程度見直さなきゃ、と思って実践していたが、ここのところ崩れがちになっていたから以前までの通りに身体に影響が出てしまった。スタイルが崩れた原因はシンプルで、短いものながら原稿を書いているからだ。朝の1ポストにやや遅れる形で急にやる気を出したもんだから、短期間に2つほど書き物の量を増やしちゃったことになる。

 日の連休が二日、それだけあればショートショートが一本仕上がるぞ、なんて意気込んでいたものの前半の一日に見事にダウン、生活必要時間以外のほとんどを寝て過ごす羽目になってしまった。翌日の連休二日目にはとりあえず動けるまでに回復したものの、まだ全快ではなかった。たいていこの手の体調不良は目や肩腕指の凝りからきているものなので、中途半端な状態でうかつにPCの前に座ってキーボードを叩きはじめると簡単に悪化してしまう。動けなくなっている間にも締め切りは迫るし、noteの連続投稿だって週ごととはいえ途切れさせたくはない。しかしこのままだと体はいずれ限界……。

 いうわけで、一日は静養と割り切ることにして市内の温泉施設に行ってきた。夏の暑さのせいもあってしばらく行かずにいたので、ウチのおフロをリフォームしていた2月以来、かれこれ半年ぶりくらいだ。山沿いにあるウチよりもう少し標高高めの山あいにある道の駅まで車でおおむね15分、豊かな自然に囲まれた場所に道の駅があり、そこに温泉もある。周りの山々、木々、それに雲が近い。普段はクマゼミが覇権を握る土地にいるが、この施設周辺ではミンミンゼミが優勢のようだ。
 普段の平日にはいている場合が多いが、夏休みの終わりが近いからか家族連れの姿も多く見受けられた。屋内型のキッズスペースが併設されているので、そちらが目当ての人が多いのだろう。午前中の温泉は人もまばらで、ゆっくりと漬かることができた。これで宿泊などできれば適当に逗留して本格的な湯治でもやってみたいところだ。しかし残念ながら宿泊施設はない。いやまあ、市内だから通おうと思えば通えるけども。
 ここのところ自宅ではぬるめの湯にばかり漬かっていたから、少しだけ熱めの湯に手足を伸ばして入れるのはずいぶん気持ちがいい。人が少ないから浴槽もほぼ独り占めに近い状態だ。屋根付きの露天風呂から見られる空はちと狭いものだったが、それでも青い空にゆっくり流れる雲、周りの山々の緑を眺めながらのプチ湯治はくつろぎの極地と言っていい。体の緊張がいい具合にほどけていく。

 いたのはギリギリ午前中、しかし温泉から上がったときには正午を回っていたので、同じ施設の中で食事も済ませることにした。前述のとおり普段の平日ならガラガラなのはレストランも同じなのが、こちらもやはり家族連れが多く訪れていて席が全て埋まっていた。待ち時間が発生するのはとてもめずらしい。引き返すのもメンドーなのでしばらく待つことにして、子供たちが好き好きに会話したり、レジ横に(なぜか)飾られたDQドラクエのスライムの人形に手を伸ばしたりする様子を眺めていた。
 スタッフの数は多くなく、満席となったテーブルに対してはやや人手が足りていないようにも思われた。まあ、待つべき時に待つのは決してキライではない。席が空くまで待ち、料理が運ばれるまで待ち、また自分が自分のペースで食べ終わるまでのんびりと食事を愉しむ。そういった日が、ここ最近は少なかったか……。

 ――あぁ、しばらく根を詰めすぎていたのかな。
 やりたい事は多い。目標だってある。目標を追いかけていたつもりが、気付かないうちに追われる側になっていたのかもしれない。成果物のために無茶をしても、積み重なった疲労が結果的にそれを遠ざけてしまう。それじゃあ本末転倒というもの。ココロの凝りをほぐす時間が、ときどきは必要なのだろう。身体だけでなく。
 継続する項目の中に『心身の健康』を含めておくのも、悪くないかな。

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