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噛むは、若さの秘訣
当院の患者様に、地元では有名な大きな会社の会長さんがいらっしゃる。
知り合った当時は社長さんだったけど、今はもう会長さん。
院長の同級生で、さすが会長さん!って感じのステータス。
いつでもビシッとスーツを着込み、高級車に乗って来院する。
そんな会長さんだったけど、大きな病気をし10年以上お見かけしない時期があった。
そして、最近とても久しぶりにお顔を拝見したんだけど、驚愕。
身なりはビシッとしているが、高級車は運転席ではなく後部座席。
歩くのもやっとな感じ。
時には機嫌が悪いときもあり、車から降りてこない時さえあった。
まるで子供のように駄々を捏ねてた。
何でこんなにも変貌を遂げてしまったのか。
答えは実は、『歯』にあった。
口腔内を調べると、ちゃんと噛める歯がなかった。
義歯を以前に作ったが、気に入らなかったようではめてない。
院長と同級生ということもあり、何度もお話をしてちゃんと噛めるように義歯を作ることを納得してくれた。
義歯が出来上がって、久しぶりに『噛む』という事が出来た。
噛む事が出来るようになったんだから、一緒に食事に行こうと、院長が誘い出して後日約束をした。
そして、食事会当日。
車から降りてきた姿は、以前のビシッとスーツを着こなしていた頃の会長さんのようだったのだ。
義歯を作るために通院していた頃は、
「あれ?◯◯ちゃん(院長の名前)。まだ歯医者やってるの??」
なんて、ちょっと認知を疑いたくなるような会話しか出来なかったのに、義歯をはめてからは会話も歩行もしっかりしたものに戻ったようだった。
ご家族も、その姿に喜ばれてた。
この現実を目の当たりにして、改めて『噛む』という事がいかに重要な事かを痛感した。
しっかり噛むというのは、脳に大きな影響を与える。
咀嚼出来れば、脳にちゃんと伝達されて記憶力も体幹機能も維持出来るんだと思う。
咀嚼が出来れば、栄養もしっかり吸収されて内臓機能だってバッチリだろう。
老いのスピードが明らかにゆっくりに出来るはず。
義歯で噛む事でも、この回復力があるとするならば、自分の歯で噛む事が何歳になっても出来ているとなれば、雲泥の差だろう。
だからこそ、定期検診を習慣化して自分の歯を大切にして欲しい。
8020運動、つまり80歳で20本の歯を残す、維持する。
ぜひ、人生の目標の一つにしてほしい。
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