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バラなんて自分で育てられない、と思っていたわたしの自宅ベランダがバラ園になった件
バラを自宅のマンションベランダで育て始めて3回目の春。
今年は寒かったので、やっと一輪目のバラが開花した。
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去年よりさらに大きな花をつけて咲くバラたち。
ここが自宅マンションだなんて、信じられないよなぁと思ってしまう。
いまやすっかりバラ好きのわたしだが、
実はちょっと前まで、自宅でバラを育てようなんて思ったことがなかった。
薔薇とか華麗で可憐な花を見るのは昔から好きだったのだが、それがまさか自宅で育てられるものとは思っていなかった。
ひとは「そんなことできるわけがない」と思ってしまうと
そのことに挑戦しようとさえしなくなる。
だから、わたしにとってバラは、好きではあったけれど
わざわざ見に行くほどでもなく
「どこかに行ったときに見るもの」だった。
けれど、Facebookでつながっている先輩が、バラの時期になるとものすごく可愛い自宅のバラを毎日のように投稿するので、なんだか気になるようになってきた。めちゃくちゃ素敵なんだもの。
今年も薔薇テロ始まってます笑
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その方の「薔薇テロ」を受けて、だんだんバラへの愛が芽生えてきたわたし。
あまりに日々のバラの写真が素敵なので、薔薇テロをした張本人の先輩に「バラを育てるなんて難しそうなのに、すごいですねぇ」とコメントした。
すると「水あげてるだけやで」という。
え、バラって「ロザリアン」的な、マーシャ・チューダー(あってる?)的な、とにかくガチ勢で、バラに命を懸けて旅行も行かないような、庭を作ることだけに命を懸けている人だけが育てることを許されるようなものじゃないの??
あれこれネットで検索してみたら、バラ愛好家はやはりいるが、マンションで育てやすいように、病気に強いとか、暑さに強いとか、育てやすいバラの品種も開発されていて、なんとなくやろうと思えばできなくもない??と言うところまで来た。
そもそも生きものの世話が苦手なわたしだ。きれいなバラは観たいけど、こまめなことはできない。
ガチの愛好家にはなれないので、薔薇テロ投稿をしつつも「水あげてるだけやで」と言った先輩に、もう少し詳しく聞いてみた。
育ててみたいけど、難しいんじゃないのか、とか、育てやすい品種はなんですか?とかあれこれ聞いたと思う。
すると、「好きなものだったら、多少手がかかっても頑張って育てるんじゃない?」という助言をいただいた。
確かにそうだ。「育てやすいから」という理由で育てたバラを育てるより、胸がキュンキュンして、ドキがムネムネしちゃうような素敵なバラなら、こんなサボテンを枯らし、金魚の存在を忘れるようなわたしでもなんとか頑張れるんじゃないか、と思い、もし素敵なバラに出会う日があれば、頑張ってみようと思った。
そんなバラアンテナが立っていたある日、フラメンコレッスンの帰りに通りすがった花屋さんで、わたしの大好きなシルバーがかったニュアンスピンクのバラを見つけた。その花の色がドンピシャすぎて、思わず立ち止まった。少し通り過ぎて、また戻ってきた。
まさにドキがムネムネしてしまって、ああ欲しい、でも夏休みの帰省はどうするんだ、とか、感性と理性がバトルしている状態。
とりあえず、花屋さんに「バラが好きなんだけど、難しそうだし、わたしズボラだし育てられるか心配で。」と相談してみた。
すると花屋さんが意外なことを言った。
バラは「木」なので、草花より水枯れにも強いし、逆に育てやすいんじゃないですかね?と言ってくれた。
そうか、わたしは植物の「草花」と「木」の違いさえ認識していなかった。今までわたしがなんとなく買って育てていたのは、草花だ。一年草も多年草もあるが、だいたい夏の帰省で、自動水やり機だのあれこれ試したが、結局上手くいかずに枯らせてしまったり、一年草でそのときを終えたり、という感じだった。
そうか、バラが「木」となると、話が違う。まず、「木」をマンションのベランダで育てるという発想がなかった。確かに木は、春夏秋冬公園などに生えていて、別に水やりをマメにしているわけではないだろうに、それなりに生きている。
ローズガーデンのような観光地はきっちりやっているかもしれないし、薔薇は野生では見ないので、もちろん手入れは必要だろうが、「木」のくくりに入った瞬間に「いけるんじゃね?」と思った。
親切な花屋さんにあれこれ聞いて迷った挙句、その場でそのバラを迎え入れることになった。
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まさか自宅にバラがあるなんて。と、自宅に持ち帰った日は、咲いているバラに花を突っ込んで、一日中くんくん嗅いでいた。わたしの好きな沈丁花の香りに少し似ていて、香りもドンピシャで好みだ。
このバラを迎えて、バラスイッチが入り、どこかバラを見られる場所はないかと検索したら、イングリッシュガーデンがヒット。
完全にバラ好きがノックアウトされてしまいそうな場所だ。さっそく行くことにした。
思い立ったのが遅かったので、バラのアーチの最盛期は終わってしまっていたがそれでも色とりどりのバラを堪能することができて大満足だった。
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そしてイングリッシュガーデンという様式自体も、知らなかっただけで、わたしはこういうくねくね曲がった小道みたいなものが大好きで、そこに置かれているベンチの色やら、その中にある併設ショップのグッズのアンティークっぽい置物のセレクションやら、すべてわたしが大好きな世界だったと知った。
そういう世界があるとして、イングリッシュガーデン的なところを探しては訪れるようになった。
北海道の旭川にある上野ファームもすごかった。
そういう世界がジャンルとしてくくられていることさえ知らず、なんとなく好きだったんだけど、「そういう世界」があることを知ったら当然はまっちゃうよね。
ということで、訪れたその日に、またバラを2鉢ゲットしてしまった。一気に増える。
実はこのときには、夏の帰省で家を一週間あける問題も解決していなかったので、水やりについても死ぬ気で調べた。母は高齢だし、暑い中、我が家まで来てもらって水やりを頼むのも気が引ける。
そして死ぬ気で探した方法が、「プールにドボン方式」
なんかもう、あっさり雑な方式で驚いたのだが、確かにこれが一番確実に水枯れしない。
もうバラはお迎えしてしまったし、あとは試すしかない。土で汚れるので、お祭り用の安いビニールプールを買って水を限界まで張って、日の当たらない場所に移してバラの鉢をドボン。一週間家を空けた。
恐る恐る帰宅したら、いや逆にイキイキしてるんじゃね?というくらい元気なバラたちが出迎えてくれた。
疲れていたし、あまりにバラが元気なので、あと数日家を空けていたことにしよう、と荷物が片付くまでしばらく放置したほどだ。
こうして死ぬ気で探した割に、ものすごい簡単な方法で家を空けても大丈夫となれば、調子に乗ってバラを増やしたくなる。
なんだかんだで鉢を増やし、現在5種。
途中で病気で枯らせてしまったものもあったけど、最初に迎えた子は丈夫で、挿し木もついて、2鉢になった。
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そして、難しくてできないと思っていた腹を実際に育ててみると、正直、草花と対して変わらないというのが私の感想だ。
肥料をやらないと花が咲かないのと、鉢植えなので、栄養分に限りがあるので、冬には土を入れ替えて、虫や病気をリセットするために、葉をとって枝を剪定して次の春に備える。
そういうリフレッシュ部分は本を読みながら見よう見まねでやっている。
だけど、花屋さんが言っていた通り、草花ではなくバラは「木」なので、多少水やりをサボってもいきなり死んでしまう事は無い。
水涸れに弱い品種はあるなと言う感想があるけれど、慌ててあげれば何とか復活する。葉っぱの病気みたいなのも何度かあるし、虫がついたこともあるけれど、とりあえず毎年冬にリフレッシュして何とかなっている。
こんなずぼらな私でも今のところ何とかなっているから、割と大丈夫っぽい。
そしてバラのような木の楽しみは「株が育つ」ことだ。
わが家のようなマンションで鉢植えでも、毎年冬に土を変えて、ひとまわり大きな鉢に植え替えたら、見違えるように大きな株になり、花数も増える。
バラは新苗という今年初デビューな苗と、大苗という1年育てた状態で売られるものがあって、当然大苗の方が高いけれど、そのぶん丈夫で育てやすく、花もつくということで大苗を購入した。けれど購入した年は数えるほどしか花がつかなかった。
バラが咲き乱れる姿を想像していたので、こんなもんなのかな。と思っていたが、それが年を経ることに成熟して、花数を増やしていくことに気づいたのは2年目以降。
コロナ禍でいろんな予定が吹っ飛び、つまらない引きこもり生活の最中も、薔薇がたくさん咲いていてベランダでバラを眺めながらお茶を飲んだりして目を楽しませることができた。
今年はなかなか暖かくならず、バラの蕾はたくさんついているのに、なかなか咲き始めてくれないという悶々とした感じのスタートなので、最初の一輪はひときわ嬉しい。
ちなみにこの前千葉を訪れた際に、マニア垂涎のバラスポット「京成バラ園」にも立ち寄ったのだが、本来なら咲いている時期なのに、寒さでバラが全然咲かず、温室のバラだけ見て帰ってきた。薔薇まみれになりたかったなぁ。
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と、こんな感じで何事も、「自分ではできるわけがない」と思っていると世界は広がらない。
「もしかしてできるのかもしれない」という、小さなのとっかかりさえあれば、結構いろいろなことがやれてしまうものだし、自分の世界が広がっていくのかもしれないなと思う今日この頃だ。
ちなみに、この記事を書いてから、去年の春も同じようなことを書いたような気がして探してみたら、やっぱり同じようなことを書いていた。
毎年春のバラが咲くたびに、こうやって、まさか自分の家にバラが来るなんてと感動しているらしい。
去年の自分と今の自分が微妙に書くことが変わっているのも、それはそれで、さりげない変化や成長がわかって良いのではないかと思う。
今日もお読みくださりありがとうございました!