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自己紹介を兼ねて、
呼吸法の師・高橋玄朴先生が講師をされる
筑波大学『みんなのヨーガ』に掲載させて戴いた記事をご紹介させて戴きます✨😌✨
テーマは『選び抜く力』です!

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脳性麻痺の8歳の息子は、まだハッキリとした言葉を片手で数えるくらいしか話すことが出来ません。

しかし、豊かな表情とジェスチャーでさまざまな表現が出来る為、私や一緒にいる時間の長い大人には想いが伝わりやすく、『言葉』を発せずにわかりやすく表現できる息子に感心しています。

一番影響が大きかったのは、5歳の時、志村けんさんの『バカ殿』TV放送を観たことから始まり、コントが好きになったことだと思います。
今や毎日YouTubeでドリフターズや志村けんさんのありとあらゆるコントを観て、時に一人で“笑い”“真似”をしています。
『バカ殿』を観せたのには理由があります。当時、TVが面白くなってきた息子と、もともとTV好きだった夫との間でいわゆる『チャンネル争い』が起こり、それは我が家にとっては穏やかではない問題でした。
そこで、子供番組よりはいいだろうと一緒に観られるものを探していたところ、たまたま放送された『バカ殿』がぴったりだったのです。
単純で、オーバーリアクションのコントは子供にもわかりやすく、また私たち夫婦にとっては昔から知っていて懐かしいものでした。
そして、親子3人の共通の話題となり、以前より家庭が明るくなりました。

さらに、家庭だけではなく、ドリフターズや志村けんさんはどんな世代の方も知らない人がいないくらいなので、リハビリの先生方なども息子のモチベーションを上げるツールとして利用してくださっています。
例えば、“一人で立つ”というリハビリでは3秒立ったら、先生が『アイーン』をしてくれるとか、『バカ殿』を描こうと言って、ペンを使う練習をしてくれるなど。

また、コロナ禍での生活の急激な変化の中、大人も暗くなりがちな時にも、動画から広がる“笑い”、そして目を輝かせて見入る息子の姿にホッとさせてもらっています。
最近、息子は自分に必要なものを本能的に『選び抜く力』があるのだとよく思います。

コントで得たものは、

1.病気の特性上、ハッキリとした言葉が話しにくい自分の表現方法としての“ジェスチャー”、

2.周りの人たちとの関りをより豊かにする為の“コミュニケーションツール”

3.持病のてんかん発作やうまくいかないことへの不安や暗い気持ちを解消する為の“癒し”
4.“笑う”ことで、深く息を吐き、横隔膜や腹筋を使うことができ、日常的に体や脳にもいい影響を与えられる。

もちろん、本人はそんなことは考えてはいないと思いますが、確かにこのような効果が出ているのです。

大人になるにつれ、物事を『曇り眼鏡』で見てしまい、諦めたり迷ったりわからなくなったりすることも多い様に感じます。

でも、この変動期だからこそ息子のようにクリアな目で本能的に自分に必要なものを『選び抜く力』を養っていきたいと思う今日この頃です。

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