教会唯一の祝日
一日過ぎてしまいましたが、
8月29日、キリスト教では洗礼者ヨハネの殉教を記念する日です。
洗礼者ヨハネはイエス・キリストより先に、布教の先駆者として活躍した人です。いずれ現れるであろう救世主キリストの教えに従い、教徒として生きれば救われると解いて周り、彼の言葉に共感した人に洗礼式(キリスト教信者になるための儀式)を行っていました。
そんなある日、ヨハネは兄嫁だったヘロデヤと結婚したヘロデ王を批判します。そのために逮捕され、牢獄されてしまいました。
面白く思わなかったヘロデヤはすぐにでもヨハネを処刑するよう夫に言い寄りますが、民からの人気があった彼を処分し反感を買う事を恐れて、投獄するに留めていました。
しかし何とか仕返ししてやりたいヘロデヤは、手立てを探ります。
そんな折、王の誕生日の席で見事な舞を披露した娘サロメに、何でも与えてやると賓客の前で王は宣言します。そこで娘に、ヨハネの首が欲しいと言うように唆すのです。
母の言う通り、父に伝えるサロメ。皆の前で言った手前、前言を撤回する事はできませんでした。
そうして、8月29日、洗礼者ヨハネは最後を迎えたのでした。
キリスト教の布教に彼の存在は欠かせません。
他の聖人の祭日は、彼らが神に召し抱えられ天で生まれ変わった事を祝います。ですがヨハネはその重要性から、聖人の中で唯一誕生日と殉教日が祝われます。彼の殉教を記念するイベントは、1500年近く前に遡ります。
洗礼者ヨハネの最後は、多くの芸術家によって表されており、フィレンツェやシエナにも名作があります。
参考になさってみてください。
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