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2年前に合同会社を設立したわたしが、確定申告を3度やって学んだ3つのこと
もうすぐ4月も終わりですね。春は大好きな季節です。春といえば、お花見、桜、入学式や卒業式、人事異動……そして確定申告。そう、確定申告を無事に終えられてホッとした人は多いのではないっでしょうか。(まだの方もいると思います)
私は一昨年の12月に合同会社を設立したので、確定申告は今年が最後でした。そして今年は、初めて税理士さんにお願いすることにしました。
税理士さんにお願いした結果。
はちゃめちゃに心が楽になりました。本当に。まじで。
こんなに心が楽になるなら、初めから税理士さんにお願いすればよかった…と思いつつ、自分で手を動かしたから学べることも沢山あったのも事実で。
26歳の時に個人事業主になったので、これまで合計3回(うち1回は税理士さん)確定申告をやりました。
確定申告をやって、学んだことや気づいたことをnoteにまとめていきたいと思います。
確定申告とは
所得税の確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、源泉徴収された税金や予定納税額などがある場合には、その過不足を精算する手続です。
何が経費になるか?を一通り理解できたこと
確定申告で一番大変なのが経費入力です。所得税における経費とは、その事業をするために必要な費用のことを言います。
私の場合だと、家で仕事をするので、家賃のほか水道光熱費、通信費なども経費になります。ただ、家に関しては単に事務所だけではなく、プライベートで使っていることもあるので、按分計算が必要です。
確定申告における按分計算とは、費用を事業用とプライベート用に振り分けることを指します。費用のうち事業用に按分した分は、経費として計上できます。
何割で按分するかは、事業用としてどの程度自宅を使用しているかによりますが、個人事業主の場合は、家賃全体の3〜4割程度を経費にするケースが多いといわれています。
そしてよく聞かれるのは、「どこまで経費にしているの?」という質問。ズバリいうと、個人事業主の出費が経費と認められるかの判断軸は、事業に関する支出であるか否か、それだけです。
どこでも仕事をしている私からすると、カフェでの飲食代も経費です。
ただ、ここが難しいところで1人の食事は基本的にプライベートとみなされるという前提があり、カフェで仕事しながら食事をしても、それは「仕事関係なくお腹が空けば食べるでしょ?」という理屈で、食事代まで経費にすることは難しいともいわれています。(カフェ代は経費になる?ポイントや勘定科目を解説より抜粋)
なお、仮に飲み物+食事で、仕事をしていた場合、レシートの中から飲み物代だけを経費にするのは可能です。
このように何が経費になって何が経費にならないか、そしてその理由はなぜなのか、ということを理解することができたのも、確定申告を経て学んだことです。
とにかくふるさと納税、お得!
所得控除とは、課税所得を求める際に、所得から一定の金額を差し引くことのできるものです。
所得控除は、15種類ありますが、主に下記は一通り理解できました。下記の表の所得控除の要件に当てはまる場合は、所得金額から各種控除の合計額を差し引いて課税所得を求めることができます。
所得控除の種類
雑損控除:災害や盗難などによって、生活上の資産が損害を受けた場合に受けられる。事業用の資産の場合は、事業の損失として計上できるが、雑損控除にはできない。
医療費控除:納税者本人とその人と生計を一にする配偶者やその他の親族の、一定額以上の医療費を支払った場合に受けられる。支払った医療費(最高で200万円)-保険会社から受給した保険金など-10万円(※)=医療費控除額
寄附金控除:ふるさと納税など国や地方公共団体などに寄付を行った場合に受けられる。
社会保険料控除:健康保険料(税)や国民年金保険料などの公的な保険料を支払ったとき、または生計を同じくする配偶者や子供、親族の公的な保険料を支払ったときに受けられる。
小規模企業共済等掛金控除:小規模企業共済などで支払った掛金の全額が所得から差し引かれる。
対象:小規模企業共済、企業型確定拠出年金(企業型DC)、個人型確定拠出年金(iDeCo)、障害者扶養共済制度などの掛金
生命保険料控除:民間の保険会社に生命保険料や介護医療保険料、個人年金保険料などの保険料を支払った場合に受けられる。最高額12万円まで。
地震保険料控除:特定の損害保険のうち、地震による損害部分の保険料や掛金を支払った場合に受けられる。最高額5万円まで。
特に私は寄附金控除が一番勉強になりました。学んでからは毎年ふるさと納税をやっていますが、同じ税金を支払うでも、寄付金の使い道を指定できたり、地域の名産品などのお礼の品をいただけるなんてなんと魅力的。
ふるさと納税は、自分の選んだ自治体に対して寄附を行った場合に、寄附額のうち2,000円を超える部分について、所得税および個人住民税からそれぞれ控除が受けられる制度です。
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とても魅力的なのはわかったけど、いくらふるさと納税すれば良いの?と思った方。控除上限額は家族構成や収入によって異なります。
かつ、シュミレーションがあるので簡単に控除上限額がわかります。
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まだふるさと納税やったことがない、という方はぜひこの機会にやってみてください!!
会社の「経理」部署への理解に繋がった
最後はこちら。確定申告を経て、会社の経理を担当してくださっている方々への理解がグンと深まりました。
期日までに経費のレシートを出さないといけないこと、年末調整のこと、交通費申請のこと、有給休暇のこと。
今までは正直、理解が浅い状態で経理の人に言われたままにやっていましたが、確定申告を自分で経験してから、経理の方々のおかげで給与が出ているんだよな、と沸々感謝が湧いてきました。
あと、本当にびっくりするぐらい日々、いろんなところから郵便物が届きます。これなんだ?と思うものだらけ。この量を毎日捌いている経理の人、本当にすごいし、本当に給料をもらうまでこのプロセスをまるっと任せて、楽をさせてもらっていたのだな、と痛感しました。
もちろん経験しなくても感謝は持っていたいと思いますが、人はやはり経験がないとなかなか理解できないもの。
経費レシートが期日までに提出されないとどれほど大変で面倒か、想像できるようになりました。
3月になるたびに確定申告嫌だなあ…と重く考えていましたが、終わってみると「学びが多かったな」と感じます。終わった後の開放感も、たまらないんですよね。マラソン走り切った感じ。
確定申告は結構大変ですが、人生で一度は経験してみるのも、悪くないのかもしれません。(私はもうお腹いっぱい)
あと、税理士さん、経理のみなさま、本当に感謝と尊敬です。