庭の渋柿で酢を作る Jan15.2025
昨年は、庭の渋柿が豊作だった。
甘い柿の木もあるのに、渋柿の方だけ。
毎年、少しの干し柿を仕込むが、昨年は干し柿だけではちょっと多そうだった。それで、何か無いかと探していたところ、柿酢という存在を知った。なにしろ柿を常温で置いとくだけだというのだ。
それで、干し柿にする幾つかを除いて、あとはざっくり切って、大きめの瓶に詰め込んだ。
それからは、2〜3日に一回かき回すだけ。かなり熟しきっていたからか、数日後にはどろどろになった。
お世辞にもいい匂いとは言えないツンと鼻をつくにおいが、台所に充満する。晩秋に渋柿の木の近くを歩いていると、落ちて潰れた柿の実が発するあのにおい。ネットの記事によるとあれはアルコール醗酵しているにおいなのだそうだ。
年が明け、しばらくするとツンと鼻をつくにおいが消えて、酸っぱい匂いに変わり始める。
1ヶ月ほどで出来上がるそうなのだが、無精なのでそこから更に一週間ほどが過ぎ、ようやく濾してみることにした。
どろどろになった柿の液体をざるにあげて一晩。更に、下に落ちた液体をさらしを通して濾す。
美しいオレンジ色の液体はまるでカーネリアンのそれ。ちゃんと酢のにおいがする。米酢ほどツンとはしない柔らかな匂い。
早速、できたてを少し飲んでみる。酸っぱいが喉にかーっと来るほどの強さはない。はちみつを入れてお湯で溶いたりしたらドリンクにもなりそうだ。
柿酢にはポリフェノールやビタミンCが豊富ときた。効能などとネットで調べると美容から肝臓、心臓コレステロールといくらでも出てくる。
でも何より、自分の庭の土の酵母やこの家の空気を吸ってできたというのが私にとっては何よりのエビデンス。
この柿酢を使ってドレッシングにしたらどんなに旨かろう。今年は夏野菜作りにも精を出さねば。