憧れのひと鴨長明さん
鴨長明の書いたエッセイである方丈記は
災害記録としてもとても優れた書であることが知られています。
京都で有名な下鴨神社の禰宜(ねぎ)の跡取り息子として生まれた鴨長明が
父を早くに亡くし親戚にその座を奪われ、禰宜になれず挫折を味わっているそんな平安末期、都にいた鴨長明に、災厄が連発します。なんと10年間に5つの災害。
大火事、竜巻、遷都、大飢饉、大地震。
ちょっとありえない立ち直れない想像を絶する状況です。
美しい都の邸宅は燃え壊れさびれてしまいます。
鴨長明はこれらの災厄について事細かに描写しています。
今の時代だったら、たまたま居合わせてスマホで衝撃映像が撮れていたなんてことがありそうですが、自分で見たり聞いたことを、圧倒されるほどの
臨場感で生々しく、詳細に、しかも美しい言葉で伝えるのはすごい才能だと思います。
大災厄を経て経験した世の中の混乱や絶望感はまさに方丈記のあまりにも有名な冒頭
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたかは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
という無常感に集約されているように思いました。
しかし、不幸はこれだけでは終わらず心が折れてしまう出来事が待っているのです。(ここからはわたしもこころが折れそうになるので、今日はここまでにします。まだ読まれていないかたは、ぜひ読んでみてください。)
YouTubeなどで、現代語訳の佐藤春夫さん訳の朗読がありますが、わかりやすいとおもいます。
個人的には当時の文章の、流れるような響きが好きです。
今日は前半部分をすこしご紹介してみましたが
後半の鴨長明の生き方が潔く、それでいて穏やかでバランスが取れていて知的で芸術や好きなことを楽しんで
自然を愛し今あるもので満足して他人の目を気にしない
わたしの生きる手本、憧れなのでまた方丈記の後半もお話ししたいです。
好きが溢れすぎて、うまくまとまりませんでした。
最近スタエフでラジオ配信をはじめたのですが
はじめのであしに
鴨長明に憧れているyuiyuiですと言ってます
今のところ毎朝起きてすぐ配信(←ここしか静かな時間がない)予定です。
毎日憧れのひとの名前が言えて幸せな朝のはじまりです。
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