袴田巌さんの無罪判決
先日1966年に起こった静岡県での殺人事件についての再審。
58年にも及び死刑囚として過ごしてきた袴田巌さんに無罪の決定が
言い渡された。
まだDNA鑑定が行われておらず、自白、物的証拠、血液型鑑定での捜査が
主流だったそうだ。DNA鑑定というのは1980年代からの登場らしく
警察の捜査というのは、それ以前それ以後にわかれるというぐらいの科学的捜査の始まりを意味したということだ。
主には密室の中で執り行われてきた取り調べ、捏造することも可能だった警察権力の体制が問題だったのだと思う。こういった例の冤罪事件の話は映画やドキュメンタリーで目にすることは多かったが、今回の58年という長さには驚いた。そして自分が袴田巌さんだったらと考えると、この人生の意味とはなんだったのか…、想像もできないが、ずしんと重くのしかかってくる。
話はそれるが、今回このニュースをみた中で朝日新聞デジタルの見せ方がとてもよかった。ニュースとも小説とも動画でもない、数字なども読み手の感情にそって表現されていて、そして袴田さんの独白も写真の経過として見せてとてもストーリー性のあるデジタル記事として注目だった。