筋トレで優先的にやるべき種目10選!~もうあれこれ迷わなくていい~
今回は、ズバリ初級者向け筋トレのおススメ種目TOP10。
もう数多の先駆者たちが答えを出してきた、いわば「こすり倒された」話題ですが……
あえて挑みたいと思います。
なぜなら、これまで満足のいくメニューや組み合わせを見たことがないから。
そこで自分なりに、筋トレ界の王道というか「最大公約数」を提示したい。
主にバーベル種目を中心に選びました。
フォームに不安がある場合などの代替案として、マシン種目も提案しています。
それではさっそく行きましょう。
重要な種目ほど、先に紹介します。
ひとつお断りしておきたいのは、今回は種目の紹介のみです。
フォームについての解説は載せていません。
しかるべき書籍を参照するか、指導者などに指導を仰ぎましょう。
時折、「初心者にはバーベルよりマシンだ」という声も聞きます。
たしかに、マシンはフォーム習得の手間がないし、筋肥大にとってはかなりの利便性を持っています。
しかし、「知らなくてできない」のと、「知っててやらない」のは大きな違いです。
トレーニングの選択肢を増やすためにも、基礎的なバーベル種目のやり方は学んでおくと良いと思っています。
①スクワット
やはり、これは外せません。
キングオブトレーニング。
かつて、あの世界的ボディビルダー・鈴木雅さんも、「1種目しかできないとしたらこれ」とスクワットを指名していました。
最も「コンパウンド」な種目、つまり最もたくさんの筋肉を動員する種目として知られています。
中でも、最も多くの筋肉を動員するとされるのは、バーベルを頭の後ろで、かつ低めの位置にかつぐ「ローバースクワット」です。
といっても、人によっては肩関節の可動域の問題などでローバーポジションが困難な人もいるでしょう。
その場合、別にハイバーポジションでも構いませんし、あるなら「セーフティスクワットバー」を使用したスクワットでもいいです。
スミスマシンのスクワットでもいいでしょう。
バーベルがなければ、ダンベル、ケトルベルでも構いません。
フリーウェイトは出来ない、もしくはマシンが良いという人は……
代替としてハックスクワット、もしくは次点でレッグプレスをおススメします。
②デッドリフト
お次も定番。デッドリフトです。
下半身種目が1位と2位。
世間的には、「腰に悪い」とか「スクワットと部位被るから要らない」とか言われがちな種目ですが……
スクワットと同等か、それに次ぐぐらい「コンパウンド」な種目です。
また、スクワットが膝関節主導で大腿四頭筋に最も強い刺激が入るのに対し、
デッドリフトは股関節主導でハムストリングと殿筋、
つまり体の後ろ側に最も強い刺激が入ります。
スクワットとデッドリフトは、刺激される筋群は似通っていても、その狙いどころが違うのです。
個人的におすすめなのが、バーベルを使用した、ミドルスタンスのデッドリフトです。
一般に、腕よりも足が外側に位置するフォームをスモースタンス、もしくはワイドスタンスと呼ぶのですが、これはその中でも比較的足幅が狭いので、ミドルスタンスと呼ばれることがあります。
ちょっとややこしいですが。
ある程度以下の体重の人の場合、足幅を広くとるほど挙上重量が増える傾向にあるのですが、あまり広すぎると可動域が狭くなり、筋トレとしての意味合いが薄れます。
いわゆる「競技に特化したフォーム」ですね。
しかし、足を広げるスモースタンスは、足幅の狭いコンベンショナル、ナロースタンス(腕よりも足が内側に位置します)と比べ、内転筋が刺激されることが分かっています。
内転筋は、単体だと専用のマシンが必要な、鍛えにくい部位の一つです。
そこで、内転筋も鍛えることができて、なおかつ筋トレとしても十分な可動域を確保できる、ミドルスタンスを推奨しています。
ただし、本当に初心者の方は、フォーム習得の意味を込めてしばらくの間はコンベンショナル、狭い足幅でやっておきましょう。
そしてある程度フォームが固まって重量も挙がるようになったら、ミドルスタンスへ移行しましょう。
バーベルのデッドが出来ない、もしくはやりたくないという人は、「ヘックスバー」を使用したデッドリフトもいいでしょう。
あの大谷選手も使ってます!
ただし、ヘックスバーの場合はナロースタンスになってしまいます。
また、ヘックスバーはスクワットにやや近い動きになってしまうので、省略してもいいかも知れません。
もしくはちょっとやりにくいですが、スミスマシンで行ってもいいでしょう。
その場合は、垂直軌道のスミスでやりましょう。
斜め軌道のスミスしか使えないなら、デッドはやらない方がいいです。
それもなければ、ダンベルやケトルベルでもいいと思います。
マシンの代替種目は、すいませんがちょっと思いつきません。
➂ベンチプレス
みんな大好き、ベンチプレス!
筋トレで一番好きな種目をアンケート調査したら、多分ぶっちぎりで1位になるだろう種目です。
上半身の種目としては、一番高重量を扱えて、なおかつ比較的コンパウンドな種目です。
特に、大胸筋と、三角筋の前部、それから上腕三頭筋などが主要な筋群となります。
特にやり方も何もないぐらい有名ですから、ここで紹介する動画は手幅の決め方について。
意外に思うかもしれませんが、肩幅(肩峰から肩峰まで)の2倍が最適解のようです。
ブリッジ(自然なアーチ)を作る
肩甲骨を下制かつ寄せ気味にして、挙げ下ろしの際に肩関節を動かさないようにする
バーの軌道は垂直ではなく、斜めに挙げ下ろしする
……など色々とコツはありますが、詳細は省略します。
バーベル以外に、ダンベルやケトルベルもいいでしょう。
ややマニアックですが「スイスバー」と呼ばれるバーでもいいですし、ケーブルで行う方法もあります。
マシンの場合は、チェストプレスが代用になるでしょう。
一応、ここまでがいわゆる「BIG3」と呼ばれるメジャー種目になります。
ときどき、「ビッグ3は要らない」とか「ビッグ3じゃデカくなれない」とか極端な事を云う方がいますが、はっきり言って人の注目を惹くための「煽り文句」です。
初心者・初級者の方が真に受けてはいけません。
少なくとも、スクワットとベンチプレスはほぼ間違いなくトレーニングメニューに入るはずです。
初級者、初心者こそ、先人たちの「手垢」にまみれた定番種目をまずは頑張りましょう。
数々の実験などで、これら基礎種目の優秀さは証明されています。
フォームの習得には時間と手間が必要ですが、それ以上の価値があります。
④プレス、オーバーヘッドプレス
次の種目です。
簡単にいうと、立って行うショルダープレスですね。
実は、ベンチが導入されて「ベンチプレス」が誕生する以前は、このオーバーヘッドプレスがBIG3の一員でした。
また、かつてウェイトリフティング競技に、クリーン&プレスという種目があり、そのまま競技の一部にもなっていました。
ただ、この種目はいたずらに高重量を競うと、極端に腰を反らせたフォームになりがちで危険です。
そのため競技から外され(クリーン&ジャークになりました)、またトレーニングとしての人気も薄れてしまいました。
しかし、純粋な筋力トレーニングの種目としてはかなり優秀です。
特に、上半身種目の中では最も「コンパウンド」な種目であり、ベンチプレスと同様三角筋や上腕三頭筋に強い負荷がかかり、また腹筋など体幹部への刺激もあります。
面白いのは、座った状態で行うよりも、立った状態の方が三角筋、つまり肩への刺激が増えるという点です。
ただ、三角筋の前部への刺激が主で、中部や後部への刺激はやや弱くなります。
とくに、後部はあまり刺激されません。
この種目も、ダンベルやケトルベルを用いても良いでしょう。
純粋な肩への刺激という点では、バーベルよりダンベルの方が優秀なようです。
また、マシンの代替はショルダープレスになるでしょう。
ちなみに、私の記事で何度も登場している『スターティングストレングス』の著者マーク・リプトーは、上記の4種目を基本種目と位置づけています。
さて、ここからがある意味「本編」でしょうか。
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