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n001.ねんどセラピーではじめて作った作品。
2011年。
僕は心理カウンセリングの勉強をしていました。
その中でも「アートセラピー」に興味を持ちました。
アートセラピーとは、絵、音楽、演劇等のいろんなアートを通じて
カウンセリングを行うというものです。
アートセラピーでは絵を使ったものが多いです。
それも気に入っていたのですが、
ある日、「ねんどセラピー」というのがあると聞き
さっそく勉強しに行ったのでした。
先生の指示に従って、自由にねんど作成をします。
その時に初めて作ったのがこれです。
![](https://assets.st-note.com/img/1667133410987-xfRbqV9Tnt.jpg)
当時、警備会社でアルバイトをしていました。
パチンコ屋などから回収されてきたお金を数える仕事です。
このねんどはそのアルバイト先での上司と自分です。
青いオオカミが上司。
ピンクと青半々の小さいオオカミが自分です。
当時、上司からのイジメに悩んでいました。
その様子を表しています。
青オオカミが小さいオオカミに向けて炎を吐いています。
その炎に囲まれて、小さいオオカミは身動きが取れなくなっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1665306066329-hyd5rkRyRL.jpg)
しかし、よく見ると、小さいオオカミの色は
青とピンクの半々。
つまり、自分も上司と同じ部分を半分持っているという。
自分の中にも、上司と同じような青い部分を持っていることを自覚したということですね。
それを隠しながら、ピンクの自分を演じている。
もしかしたら、上司は、自分と同じ青い部分を感じて関わってきているのかもしれないし、
ピンクを演じているから、いじめてくるのかもしれません。
こういうことを、ねんどで作っている内に、気づいたのだと思います。
さて、そういった内容をカウンセラーに話してから
また、ねんど作成に移ります。
自分の考え、気持ちを話した後に、再度作品を見直すと
作り直したいところ
配置を変えてみたいところが見つかります。
作り直したのがこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1665306066331-rAz6DsnXqD.jpg)
小さいオオカミは炎の輪から抜けていますね。
炎の輪から抜ける方法を見つけたのでしょうか?
青いオオカミは赤い子どもを抱えています。
これは子ども?
これは、青いオオカミが心の中に抱えている
青いオオカミの子どもの心です。
インナーチャイルドといいます。
その子どもが
「さみしいよー」
「かまってほしいよー」
と泣いているのです。
その子どもを青いオオカミが世話するために
他の人に「怒り」という形で関わるのです。
つまり、本当はかまってほしいのに
不器用なので、上手く表現できず「いじめ」になってしまう。
たぶん、そうなんじゃないかな
と、勝手に僕が想像しました。
僕は当時、アルバイトをしながら
劇団を主宰して俳優をやっていたり
NPO法人を運営していたり
カウンセリングの勉強をしていたり
といろんなことをしていたのですが
バイト先では、それを一切隠していました。
それを知られても、なんか面倒だなと思って。
一切他人とプライベートな話をせずにいました。
その状態を、上司は嫌だと感じたのかなと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1667133411034-OUYPHfvyBQ.jpg)
そこで、僕は考えまして
上司と話をしてみることにしました。
後ろの薄いピンクの吹き出しみたいなのが
僕の「言葉」を現しています。
ここまでを、ねんどセラピーで考えました。
その後はどうしたかというと
上司とぼちぼち話すようにしてみたら
当たりが弱くなってきたのです。
僕が「いじめ」と感じていたものは
上司が冗談のつもりでやっていた
今でいうパワハラ的なものですが
上司は僕との距離を近づけたくてやっていたものであり
めちゃくちゃ不器用な人だったのだと
気づきました。
このねんどセラピーでの体験から
僕のねんどの活動が始まったのだと思います。
僕は小さい頃にねんどが大好きでしたが
小学校の3年くらいで興味をなくしていきました。
自分より上手な人は山ほどいることを知って
やめたのです。
その後、ねんど作りを再開するきっかけになったのが
これでした。
2011年11月23日作成
オオカミとオオカミ