さよならの向こう側

昨年、先住犬の長男が去り、
先日、次男のわんこもこの世を去った

受け入れつつも
あんまりにも寂しくて
夜通し泣いてしまった

あんなにも可愛くて
あんなにも愛しい彼らが
この世界で生きて
一緒に暮らしてくれたこと

嬉しくて
そして
もう彼らのいる日々は
去ってしまったこと

後悔のないようにと
たくさんたくさん
愛を注いだけれど
それでも溢れてくるたらればがある

とめどなくやってくるそれを
抑えることをせず
やってくる気持ちを溢れたままにする

いとしい
いとしい

かなしい
かなしい

さみしい
さみしい

ありがとう
ありがとう。

うちに来てくれて
一緒に生活してくれて
私を見上げてくれて
名前を呼んだら来てくれて
尻尾を振って、さんぽをしてくれて
抱きしめさせてくれて

私を見つめて
だいすきと全身で伝えて
生まれて、生きて、
我が家にずっとずっといてくれて

きみたちのいない我が家は
とても広くて

きみたちのいない我が家は
とてもきれいで

きみたちのいないはずの我が家に
きみたちの足音が
フローリングに鳴る爪の音が
たまに聞こえるようで

リビングのドアを開くまえに
いつも心が自動操縦で
きみたちに会う準備をするんだ

きみたちの名前を呼びかけて
きみたちの頭を背中をお腹を撫でて
その小さな額にキスをする準備をしてるんだ

19年もいっしょだったから
きみたちのいる生活が染み込んで
ドアを開けばそこにいてくれたこと
ハートも脳みそも
すっかり慣れきってるんだ

ああ
かなしいなぁ
かなしい

きみたちのいない毎日を
わたしはもう一週間過ごしたけれど

さみしくてたまらない

ぎゅうと抱き締めて
あの瞳で見上げてもらいたい
かわいいかわいいと、
なでくりまわしたい

泣いて泣いて
きっとゆっくり慣れていくから
虹の橋のふもとで
遊んでいてね

7月はあんなに雨ばかりで
散歩もぜんぜんいけなかったのに
8月は随分と晴れています

きみたちのいない我が家はとても寂しいけれど

きみたちの生きた世界は、とても美しいです

鳥が鳴いている

愛しい君たちが
ふたり虹の橋のふもとで
たくさん走り回って
笑ってるといい

今日も日が昇る