ムール・マリニエールとフリット
安静におとなしくしていたら、あっという間の1週間。
フランスでは段階的にコンフィヌモンが緩くなっていき、第1弾としてクリスマス商戦を控えた小売店が今日から営業再開。
今週末は、どこもきっと混み混みだろうなあ。
さて、昨日金曜日は、恒例の魚の日。今週はすでにどうしようか決めていた。
シチリア島のKaorinaさんの食卓によく登場している、ムール貝。
そもそも、牡蠣に帆立、アサリにハマグリにマテ、etc。私は無類の貝好きだ。
弱った内臓系にもなんかよさそうな気がするし。
ちなみにムール貝、フランスでは超メジャー食材。カフェでもブラッスリーでも大抵バケツいっぱいのムール貝に大盛りフリットが添えられて出てくる。
フランス全土にフランチャイズ展開をしているLéon de Bruxelles(レオン・ド・ブリュッセル)なんかもある。
ここのムールは、シンプルなワイン蒸しだけでなく、カレー味、トマトやオリーブの入ったプロヴァンス風、マスタード入りのディジョン風などなど、バリエーションも豊富。
このチェーンの元祖は、ムール・フリットの発祥と言われるベルギーの首都ブリュッセルにある「chez Léon」。かつて何回か行ったことがあるけど、もはや観光スポット化していた記憶。そしてムールの大きさがフランスのレオンよりも大きくてさすが本家本元と思った記憶もある。
ホームページを見てみたら、案の定ちゃんと日本語ページまである。
しかも!
お食事と共に、プラス12,50€にて、樽生ビール、ハウスワイン、ソフトドリンクをお好きなだけお楽しみいただける当店の「飲み放題」プランを是非お試しください。料金はお一人様分の料金です。「Groupes & Banquets(グループ&バンケット)」コースの追加プランとしてご注文いただけます。
レストランで「飲み放題」なんて、初めてみた・・・!
これはうちの飲兵衛家族が来てくれたときにはGoTo決定。
そういえば、ブリュッセルの街の中心部グランプラスはクリスマスシーズンのデコレーションがとてもきれいだったから貼っておこう。
我がOtto氏の生まれ故郷は、ベルギー国境に近いこともあり、ムール・フリットはよく食べられる印象。牡蠣は死んでも食べないOtto氏も、それこそブリュッセルのレオンで一緒に食べた記憶があるからきっと好きなのだろう。
ということで今週の魚の日は、ムール・フリットで決まり。
シンプルにムール貝の白ワイン蒸し、Moules marinières(ムール・マリニエール)とフリットを作ることにした。
お昼前、マルシェにお散歩がてら向かうと、ムールはどこの魚屋さんでも残り少なくなってきていた。皆考えることは同じか。
ムールはグラム単位で買うのはナンセンスなので、1キロどーんと仕入れる。800円くらい。バターとエシャロット、にんにく。先週開けたまま禁酒状態突入のためそのまま冷蔵庫で眠っていた白ワイン。最後にパセリとレモン。大変シンプル。
まずは付け合わせのフリットを、いつもの要領で。
じゃがいも4つを切って茹でてオーブンに入れておく。
次に、ムール。一番大変なのは、ムールをきれいに洗って、状態のよくなさそうなものを取り出したり、ひげを取り除いたりする作業。それさえ終えればあとは簡単カンタン。
大鍋(ストウブのオーバル)にバター、みじん切りにしたエシャロットとにんにくを炒める。
白ワインを加える。残っている量全部、200ccいかないくらい入れたかな。
ムールをドーンと入れて、蓋をして数分。
数分後、パカっと殻が開く。ムールたん、こんにちはーーー!
オーブンではいい感じにフライポならぬベイクポが出来上がっていた。
いい焼き色。
ムールのお鍋に追いバターちょこっとして、レモンのくし切りとみじん切りにしたパセリをふりかけたら、完成。
本当はこれにビール・・・と行きたいところだけど、まだ薬飲んでるので週末まで泣く泣くガマン😭
ムールはムールで食べるのが流儀。
空になった殻を使って、
ぴゅいっとムールの身を取り出してお口に放り込む。
ちなみに、ムールを食べているときは、テンポよくパクパク放り込むので、自然と無言のわんこそば状態になる。
水も塩も一切加えていない、このスープがとてもとても美味しい。
フリットを浸したり、そのままスープとしてすすってみたり。
8割型はなくなったかな、ごっつぁんでした。
久しぶりのムール、やはり最高。
でもビールがないのは物足りなさすぎるので、みるぅビールを眺めてビールを飲んだ気になる。
本日のお昼は、kaorinaさんのように余ったムールでこちらをリメイクする予定。
Otto氏が仕事場に行く途中で送ってくれた今朝のパリの光景