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洋風おうちごはん

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フレンチ中心に、洋っぽいおうちごはんのまとめ
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2024年7月の記事一覧

乙女に捧ぐ、夏のフランス流ごちそうサラダ

我が家には、乙女がいる。 中身は永年青年男子、隙を見ては他犬のおしりを追いかけるイッヌ🐶のことでも、年齢が中身に追いついてきて最近はオッサンが背中のチャックを飛び出しつつある私のことでもない。見た目はマッチョ、心は乙女なOtto氏(仏人、中年)のことだ。 見た目にそぐわず、カワイイものを持っていたり、甘いものに目がないうちの乙女。 例をあげればキリがないが、例えばこのパイナップルチャーハンにささっている傘とか、この記事の最後の方に出てくる謎のストローとか、もれなくOtto

ひとり丸鶏のススメ

かたまり肉を調理するのが好きだ。 パリの真ん中でも、大都会トーキョーの真ん中でも、信州の田舎でも、いつの時代も私は塊肉とともにあった。そして現在、北フランスの港町でも塊肉とともにある。 豚肩ロースは500g以上、豚ヒレ肉はまるっと一本で。 今でもよく覚えている。パリのアパルトマンでひとり暮らしをしていた10年くらい前に、骨つき仔羊のかたまりを調理した日のこと。女ふたりでまるっと食べ切った。狂人が強靭な胃袋を持っていた頃の懐かしい思い出。 こういう豪快な料理というものは

夏のはじまりに〜グレープフルーツ・カッペリーニ

日本の夏の主食がそうめんなら、フランスの夏の主食、それは極細パスタのカッペリーニだと提唱して久しい。 noteに載せてきたカッペリーニだけでレシピ本が書けそうな勢いだ。 海辺のキッチン付きのアパートメントで夏休みを過ごしたときは、ほぼ毎日カッペリーニ。 夏の定番・冷やし中華も、こちらだと生の中華麺が手に入らないので、在外邦人の知恵袋・重曹カッペリーニでなんちゃって冷やし中華を愉しむことも多々。 その他、日々ごはん投稿のなかにも隠れているので、全部数えてくれたひとには俺

蟹座男からの挑戦状〜フランスのカニカマ三段活用プレート

昨日の朝のこと。 今週は諸々のランデブーにつき、2ヶ月ぶりに北フランス内陸生活を送る我々(=俺🐶と私)。Otto氏の行きがけにかろうじてゾンビ起きし、お弁当とおやつを見繕い、俺と一緒に見送る。 (以下会話部分、🇫🇷=Otto氏、🇯🇵=私) 🇫🇷 いってきまーす。 🇯🇵 はい、いってらっしゃーい。 ドアを閉めるOtto氏が最後に言い残した一言が私のなかで物議を醸す。 ジュテームでも愛していますでもなく、 🇫🇷 冷蔵庫にスリミ、40本あるから。 「スリミ」とは、フラン

豚肉のソテー、グレープフルーツソースに咲きたてのカプシーヌを添えて

私は、花や野菜といった植物たちをまともに育てられたことがほぼない。 雄大な田畑に囲まれて育ったけれど、である。 そんなのは「寒国出身だから寒いの大丈夫でしょ」というのが当てはまらないのと同様。 犬のお世話はできても花のお世話ができるとは限らないのだ。 今だから白状するけれど、小学校の自由研究、1年生のときの朝顔も2年生のときのミニトマトも父が見てくれていた。 ん?でも3年生のときのお蚕さんだけは、自ら早朝に桑の葉を取ってきてせっせと蚕に与えていたな。動く生き物はなんとかな