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不登校について

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小4から不登校で公務員になった私の体験談のほか、徒然に考えたことをまとめています
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小4から不登校で公務員になった話①「いい子」のエネルギー切れ

こんにちは、結(ゆい)です。 このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしている…のですが今回は、私自身が不登校だった時のことを振り返って綴っていきたいと思います。 私が不登校になったのは20年以上も前の話ですが、当時の私が感じた孤独感や将来への不安感は、いま学校との距離感に悩んでいる人たちとそう変わらないのではないかと考えています。 少しでも多くの人に届いてほしいので、やや検索を意識したタイトルになって

不登校について話すとき気を付けている3つのこと

来月、北海道で不登校のセミナーに登壇します。 11月23日(土)が帯広市、24日(日)は岩見沢市、それぞれ40分~50分いただき喋るので絶賛スライド作成中。 こうしてお話しするときに、気を付けていること3つを紹介します。 (すぐに申し込みたいという方は、見出しから「登壇イベント詳細」に飛んでください) 話をするときに気を付けていること3つ届ける相手をイメージする まず大切にしているのが「この話を誰に届けるのか」ということです。 私が話せることの中から、参加してくださる方が

「不登校の理由」設問はこのままでよいのか-令和5年度文部科学省調査-

前回、文部科学省の不登校調査「不登校の理由」という設問の回答方法が変わったことで、学校が実態を報告しやすくなったと書きました。 じゃあこれで良いのかというと、違う。根本的な部分が改善されていないので、もう少し考えてみましょう。 ↓公式ページはこちら 不登校の3割は「やる気」がない?不登校の状況について学校が把握した事実がこちら。「学校生活に対してやる気が出ない」32.2%、「不安・抑うつ」23.1%と突出して高いです。 前回までの調査では、「無気力・不安」と一つの項目に

令和5年度文部科学省調査「不登校の理由」いじめが前回から6.6倍に増加

文部科学省が毎年秋に発表している不登校などに関する調査で「不登校の理由」という項目にちょっとした変化がありました。 ここから読み取れる文部科学省のスタンスが興味深かったので、ご紹介します。 ↓公式ページはこちら これまでは「要因」をひとつだけ選んでいた令和4年度までの調査は、学校・家庭・本人で分けられた「要因」の中から一つを選ぶものでした。 結果は「本人の無気力、不安」がダントツ1位。これについて私は、去年の記事で次のように表現していました。 実際、公益社団法人 子ども

3.7%の子どもが不登校 過去最多34万6千人を考える‐令和5年度文科省調査-

文部科学省が毎年秋に発表している「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果概要」が今年も公開されました。 ↓公式ページはこちら 前回に引き続いて不登校数が増加し過去最多この調査は、令和5年4月1日から令和6年3月31日までの実態について、文部科学省が各学校からの回答を取りまとめたものです。 マーカーを引いている箇所の通り、不登校児童生徒数は346,482人、1000人当たりの不登校児童生徒数が37.2人です。 人数・割合共に11年連続で増加

不登校の子どもの親が年度替わりに備えておくこと

子どもの進級・進学が近づく3月は、ちょっとソワソワしますよね。 その子が不登校の場合「次年度は通えるだろうか、担任の先生はどんな人だろう」という気持ちになるかもしれません。 そんな時におすすめな「学校への依頼文フォーマット」をご紹介します。 担任が変わると最初から説明し直し?子どもが不登校になる背景には、その子の特性、学校の環境、人間関係など様々な要因が絡み合っています。 もちろん先生間での引継ぎもされているはずですが、35人分の情報をニュアンス含めて完璧に伝えることは難し

【不登校理解の決定版】不登校新聞 石井志昂さんのお話し

不登校当事者の声を大切に発信し続けている、不登校新聞社の石井志昂さん。先日公開されたの動画のお話しがものすごくわかりやすかったので、ダイジェストでご紹介します。 要約はいい、本編が見たい。という方はこちらからどうぞ。 ↓動画本編↓ 人には不登校が必要なときもある何百人もの不登校当事者へ取材してきたた石井さんの結論です。 『人には不登校が必要なときもある。』 これは、私自身の経験や、子どもたちの経過を見ていても納得の論。 学校で消耗したエネルギーを回復するために、不登校と

不登校当事者と文部科学省職員が向き合ったシンポジウム 一般公開です

シンポジウムの概要先日、パネルディスカッションに参加させていただいたこちらのイベント。 当日の様子がYouTubeで一般公開されました。 ↓こちらをタップすると動画が再生されます↓ ◆プログラム◆ 第1部 調査報告及び基調講演 第2部 先進的な自治体事例の紹介 第3部 パネルディスカッション ここからは、当日シンポジウム会場で感じたことを振り返ります。 第1部 調査報告これは、昨年末まで行われた「不登校の子どもと保護者実態ニーズ調査」についてです。 調査を担った、N

TOKYO FM ニュース番組の不登校特集に出演します

2024年1月20日(土)朝6:35分頃から、TOKYO FMの「TOKYO NEWS RADIO~LIFE」という番組に出演します。 「不登校は親への社会的支援も含めて考えてみる必要があるのでは?」というテーマのミニ特集。 私は不登校の保護者として「こういう支援が欲しい」というようなお話をさせていただいてます。 TOKYO FMの周波数は、 東京 80.0MHz/多摩・武蔵野 86.6MHz/青梅 83.6MHz 八王子 80.5MHz/新島 76.7MHz/八丈島

不登校当事者だからできる事があります~アンケートのお願い~

多様な学びプロジェクトさんが「当事者実態ニーズ全国調査」を実施中です。 対象は、不登校の子ども、その保護者、元不登校経験者。 ↓アンケート回答ページ↓ 当事者が求める支援策を実現するために前回の記事でご紹介したとおり、文部科学省は不登校急増に対して支援を広げていく方針です。 ↓前回記事 ただ、せっかくの支援が的外れなら、もったいないですよね。 子どもが休養すべきフェーズなのに学習支援をしてしまい、逆効果になるという恐れすらあります。 ではどうすればいいのか、当事者の声を

不登校29万9千人 10年連続増加で過去最多を読み解くー令和4年度文部科学省調査ー

文部科学省が毎年実施している「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」が今年も発表されました。 ↓公式ページはこちら 前回に引き続いて増加この調査は、令和4年4月1日から令和5年3月31日までの実態について、文部科学省が各学校からの回答を取りまとめたものです。 左側が不登校児童生徒数 小学校 105,112人 中学校 193,936人 合計299,048人 右側が1000人当たりの不登校児童生徒数 小学校17.0人 中学校 59.8人 グラフで

不登校新聞が「学校を休ませた方がいいか」をチェックできるLINEツールを開発

不登校や五月雨登校の子どもを支える保護者が毎朝悩むこと、それは「休ませた方がいいのか否か」です。 そんな時に使えるツールがリリースされたので、お知らせします。 不登校支援のプロたちがタッグを組んで開発このツールは、不登校新聞社さん、株式会社キズキさん、Branchさんの三者で開発し、精神科医・松本俊彦先生が監修なさっています。 不登校新聞社さんは創刊以来25年間「当事者の声を届けること」という姿勢を貫いいるため、彼らがどんなことに悩んでいるのかに触れています。 我が子の

♯不登校は不幸じゃない というムーブメント

8月20日に開催される全国イベントの理念が素敵だったのでご紹介します。 イベント概要日時 2023年8月20日(日)13:30~17:00 会場 youtubeでのオンライン配信/全国47都道府県のサテライト会場 参加費 無料 出演者 小幡和輝さん ゲスト 今じんこさん(エッセイ漫画家)     茂木健一郎さん(脳科学者)     吉藤オリィさん(オリィ研究所 所長) 内容 小幡さんとゲストの対談 サテライト会場についてこのイベントは、youtube視聴が可能です。 オン

不登校支援 文部科学省が教育委員会に向けて「わかりやすい情報提供」を促す背景

7月28日、永岡文部科学省が「不登校児童生徒の保護者へ有益な情報提供できる仕組みを整え、教育委員会へ周知する」と発言しました。 今回は、この背景を見ていきます。 永岡文部科学省大臣の発言主旨2023年7月25日の文部科学省大臣記者会見で記者から、「教育確保法の趣旨に沿った情報提供について、今後のアクションを考えていますか」という意味合いの質問がありました。 これに対し、永岡文部科学省大臣は次のように回答しています。 (ちょっと長いので、ザっと読み飛ばしても大丈夫) 話し