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原因は歯の治療?

入院はしたものの、連休中なこともあって家族には医師からの説明もなく、「感染の数値が下がるまで点滴を続けるしかないみたい」という本人からの説明を聞き、連休中に抗生剤の点滴さえ受ければよいものとばかり思っていました。

2週間が過ぎても、なかなか数値が下がらず、弟は先の見えない入院生活が不安になったり、血管が細く点滴が思うように出来ずに手は腫れ上がり、深夜や早朝にも点滴の交換があるため睡眠不足も重なって精神的に不安定になっていきました。

連休が明け、更に細かい検査が必要だからと内科病棟から心臓の病棟に移ることになりました。

新しい病棟に移り、看護師さんが詰めてくれた荷物を自分で整理しようとバックを持ち上げようとしたところで弟は転倒。
体に思うように力が入らない、と足に違和感を感じてナースコールを押したそうです。
倒れた所は誰も見ていなかったものの、念の為と頭のMRIをとったり、病棟を移った途端に転倒して額を切ったので病棟では一時大騒ぎになったらしいです。

その日、私と母がお見舞いに病院についた時には何だか看護師さん達の態度がよそよそしく、主治医からお伝えしたいことがあるので別室で待つようにと案内され、入院後初めて医師からの説明を受けました。

医師から伝えられた病名は「感染性心筋炎」
多分、歯の治療から何らかの菌に感染し、菌が心臓に入って心臓弁に付着しているため、感染の数値がおさまったら心臓弁の交換手術が必要なこと、合わせて、その菌のゴミが頭に飛び、脳梗塞を起こし、麻痺が起きて転倒したとの説明でした。

血液の流れる心臓の映像や、梗塞を起こしているという脳のMRIの写真などを見ながら淡々と弟の状況を説明して下さるのだけれど、心臓手術、脳梗塞、片麻痺…
あまりに突然の説明に本人も私も母もなかなか理解が追いつきませんでした。

今朝は自分でシャワーも浴びたと言っていたのに、この数時間で、車椅子に乗り、呂律も回らず、ヨダレをタオルで抑えながら医師の説明を聞いている弟。

現実のこととは思えないような、異空間にタイムスリップしたような、何とも言えない空気の中で、私も母もこれから弟の厳しい闘病と家族のサポートが必要な生活が始まることを覚悟したのです。

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