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人[を]見たことのない土地


僕、そういうトコじゃないと。。。

   親戚の一人、成人してからずっと米国は南西部のニューメキシコですごしている。絵や彫刻で身をたてようという人生。さしあたっての生活は家具作りで支えてきた。

   ある日の電話で注文の仕事が少なくなったという話を聞いて、即、私「あら東部に来たら。ウデのいいあなたなら仕事スグ見つかると思うよ」

   そこで彼の声。

それは僕にはできナイ。

自分のいるトコのそばどこかに

   まだ人の足の踏みいれたことない土地がないと

ぼくにはムリなんだぁ、

毎日住んで息すってるとこで

  そういう土地が近くにアルって感じられないと

    自分がじぶんでいられなくなっちゃう。。。


              ーーー

   まだ人の足の踏みいれたことない土地。。。

そんな土地のこと、日々の生活で考えたこともない。。。


   想像してみた。

その土地では月のない夜はどこもかしこもまっ暗

   照りつける太陽の日も

雨の日も雪の日も、なんでもない日も

   人を見たことのない土地。。。

そんな土地がそばにあるのを

感じられるところにいる自分

     そこでは

今まで思ったこともない想像したこともない

そんなことが思い浮かぶのだろうか。。。

       そして

びっくりするようなじぶんを

       見つけるのだろうか。。。

      



             ーーーーー

つか子と「あの人」 エピローグ:つか子と「あの人」  
つか子と「あの人」:プロローグ1〜6つか子と「あの人」より)


最近の作品:『切花と先住民』 『救急車のサイレン』 
      『夫の質問:タンスの底』  『外せないお面』 
      『みじか〜い出会い・三つの思い出』   

『スイカと鳩:ひとりの小さな平和活動』 『昭和40年代:学生村のはなし』『クエーカーのふつうしないこと:拍手』
『アフリカ系アメリカ人:一瞬たりとも』   『明治の母と昭和の娘』 
本当の思いを云わ/えない本当の理由』
 
『伝統ある黒人教会のボランティア』   
『スッキリあっさりの「共同」生活』 

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