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【日本一周 北関東編2】 茨城の秘境!袋田の滝


・三名瀑をすんなり制覇  筆者:明石

※袋田の滝(茨城)、華厳の滝(栃木)、那智の滝(和歌山)を合わせて日本三名瀑という。

 袋田の滝は観光地とあって、例の如くおじさんおばさんが車道に飛び出しながら、派手な団扇を片手に駐車場の呼び込みをしていた。彼らに従って駐車するのはなんだか負けた気がしてしまうから(高いことも多いし)、つきあたりのロータリーで引き返し、少し歩くけど安い駐車場に停めた。雲行きはあまりよろしくないから、降り出す前に滝を見てこなければ。

鯉のぼりの良さ半減、、、


 袋田の滝を水源としているだろう川の上空には、たくさんの鯉のぼりが泳いでいた。その中に、わずかながら世にも珍しいアユやウナギの鯉のぼりも吊るされているのが気になった。鯉のぼりは、吹き流しの輪の部分が大口を開けているように見えることによって、その可愛さが生まれていると思う。しかし、アユとウナギは口を真一文字に閉じた姿が側面に印刷されているだけで、ちょっともったいなかった。ヤツメウナギとかならしっくりくるのかしら。


 道中の鮎の塩焼きに誘惑されつつ、チケット売り場にたどり着いた。雨がぱらついてきており、そのうえ誰も傘を持っていなかったから軽く絶望した。しかし、滝見台までは山に掘られたトンネルを通って行けるようで一命をとりとめた。

いざ!


 袋田の滝は想像よりも遥かに巨大で、ダイナミックな造形をしていた。雨のために濁流になりかけているのが残念だったが、あまりある水量を感じるには返って好都合だった。

 岩肌がコンクリートのように滑らかなのも面白い。その所為か、巨人が手遊びに作った砂場の水路のようにも見える。

巨大な階段のよう


 階段状になった岩場を流れる水は、最後の一段で放射状に広がりつつ一気に落下する。そのため、滝壺を覗き込むと水流によって生まれた上昇気流が扇風機ばりの風力で吹きつけてきた。さすがは日本三名瀑に選ばれているだけあって、眺めているだけで時間に意義を与えてしまう、魅力の尽きない滝だった。

・美味しんぼの京極さんの気持ちがわかった日  筆者:明石

 トンネルを出ると、先ほどより一段と雨脚は強くなっていた。これでは車まで戻られそうにない。というわけで、最寄りの滝見屋にて昼食を取りつつ雨宿りをすることにした。

美味しいけれど、、、


 軒先ののぼりにつられて注文したのは、十割そば1200円。ラジカセから流れる平成初期のJ-POPを聞きながら待っていると、件のそばがやってきた。

 いただきます。

 味は十割とあって美味しいけれど、量が少ない。まさかここに落とし穴があったとは。そばの他にはさしみこんにゃくが2、3切れついているだけで、これで1200円と思うと物足りない。やっぱ観光地料金だったのか、、、。美味しいんだけどね。

 蕎麦湯で腹を満たそうとするも追いつかず、向かいの多喜乃屋のアユの塩焼きを食べ歩くことにした。僕と釧路はアユの他にしゃもテールなるぼんじり串も購入。天気も小雨になったから、今なら駐車場まで行けそうだ。

言うことなし!


 そして、アユを一口食べてたまげた。これが驚くほど美味しい。川の水が綺麗だからか、身はもちろん、皮から内臓から骨まですべて食べられてしまう。内臓は珍味的な苦味よりも甘さが際立っているという珍しいタイプだ。

 ここまで雑味のないアユは、銀山温泉の永澤平八の夕飯で食べた以来だ。しかも、あのときよりも格段に大きいから食べ応えも充分。

(ついでながら銀山温泉の記事はこちらです、)


 ぼんじりもほどよい塩味に、噛むたびに溢れ出る肉汁がたまらない。いや、そばの値段でこれが3本食べられたなら正直こっちの方が、、、なんて悪いタラレバを考えてしまった。

 それほどに美味しくて、観光地でよく見かけることが多い割に手を出していなかった串ものに対する評価を爆上がりさせたアユでした。

 ご馳走様!

・たきにきた  筆者:尾道

 駐車場が乱立する観光地では、客引き合戦が行われるのが常である。ここ袋田の滝も例に漏れない。

 なるべく滝の入り口近くに停めたいのは言うまでもないが、利便性に比例して駐車料も増すので、うまく天秤にかけつつ検討をつける。


 数カ所を見て回った結果、滝まで徒歩10分の駐車所(300円)に決めた。今振り返ると、入り口最寄りの500円駐車場を選んでも良かったと思うが…

 お土産屋が並ぶ通りを抜けた先に滝はある。多くの店の軒先で、名物「鮎の塩焼き」が売られているのを見て、帰りに買って帰ることを決めた。

 滝へ続くトンネルの入り口に到着。上着がないと後悔するくらいには肌寒い順路をしばらく進んで、ようやく目的地にたどり着く。


 けたたましい轟音は、感動を共有しようと発する声を容赦なく遮断する。

 ワイドな形状をしているため、岩肌の上を幾重に分岐した白糸が視界いっぱいに広がる。


 柵から顔を出すと、下で跳ね返った水がアッパーのように吹きかかり、天然のミストシャワーを楽しむのであった。さて、あとは那智の滝さえ見れば、日本三名瀑制覇だ。

 一通り見学を終えたころにはもうお昼時。流れで入り口のすぐ近くにあった蕎麦屋「滝見屋」に入ったのだが、これが微妙な結果に終わった。


 注文した十割そばは、我々が食べ盛り期であることを抜きにしても、1200円を語るにはだいぶ控えめな量。麺のコシはしっかりしているし、甘みのあるつけ汁も美味しかっただけに、振り切って文句を言えないのが歯痒かった。


 行きで目星を付けていた鮎の塩焼きも購入。しっかりとした身に、ぱんぱんの肝。清流で育ったからか、臭みは一切なく、人生で初めて肝を「甘い」と感じた。

 蕎麦じゃなくて、これ2本買ったほうが良かったな…と後悔しつつ車に戻った。


・メンバー
明石、尾道、釧路、宮島

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