主席から学ぶGPAの罠

GPAに囚われないで

私は学部を首席で卒業しましたが、その経験を踏まえて、皆さんに伝えたいことがあります。それは、GPAに過度に囚われなくても良いということです。確かに、GPAが高いと「頑張っている」と評価されるかもしれませんが、それが本当にご自身の力を表しているかというと、そうではありません。GPAは、大学内での相対的な評価に過ぎず、学問の本質を示すものではないのです。

GPAより大切なこと

GPAに一喜一憂するよりも、もっと大切なことがあります。それは、自分が興味を持った本や論文をどれだけ読み、その内容をどれだけ深く考えられるかです。教員も成績表だけではなく、そうした姿勢を見ています。成績表は単なる数字に過ぎず、重要なのは、自身がどれだけ成長できるか、そしてその成長をどう感じ、行動に移していくかです。

単位やGPAにこだわらないで

「GPAが4.0です」と誇らしげに言う人を見かけると、「この人は高校と大学の違いがまだ分かっていないんだな」と感じてしまうことがあります。大学で求められるのは、ただ単に単位を取得することではなく、自分の力で優れたレポートや卒業論文を書ける力です。大切なのは、他人の評価に左右されるのではなく、ご自身で新しい価値や基準を作り出せる力です。

既存の評価に振り回されないで

GPAが高いことに喜んだり落ち込んだりする学生を見ると、研究者が査読に通ったかどうかで一喜一憂している姿に重なって見えます。どちらも、既存の評価基準に依存し、自分の価値を他者に委ねている点で共通しています。しかし、本当に大切なのは、既存の枠組みの中に留まるのではなく、新しい評価基準を自分で作り出すことです。学問の真髄はそこにあるのです。

自分の学びに自信を持って

もちろん、査読や研究費などは、GPAより厳密で公平な評価基準ではありますが、それが目的になってしまっては本末転倒です。重要なのは、数字や結果ではなく、その過程で何を学び、どのように自分の知識を深めていくかです。GPAに囚われるよりも、ご自身の興味を追求し、自分の価値を自分で評価できる力を養ってください。

最後に伝えたいのは、自分の学びに自信を持ち、他人の評価に左右されずに進んでいくことです。そうすれば、GPAの数値など、いつの間にか気にならなくなりますよ。

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