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防御の防御に対する防御
先日、胃カメラを受けた。
胃の細胞 : なんか硬いものが無理やり入って来た!
胃液 : コイツ一体なんだ?
細胞 : ムッチャ痛いんだけど!
神経 : 勝手に伸ばされたり 空気大量に入れられたりするから
痛み信号出したぞ!
細胞 : 信号遅すぎ! もう空気でパンパンだ!
胃液 : 任せろ! 胃液大量にかけて溶かしてやる!
細胞 : 粘液部隊どうしてんの? もうむっちゃ痛いんだけど!
粘液 : あ、今、集めてるとこ チョット待ってて
神経 : もう 出血させようか準備始めたんだけど
粘液 : 粘液部隊 出動!
胃液 : 胃液部隊も出動!
ブワー! ブワー!
と、私の胃は、胃カメラに反応し、
胃液と粘液を出しまくった。
あえて言っちゃうけど…、
医者が、検査が終わり、
入れた空気も抜かずに、カメラだけを抜いたので、
自分の出した胃液と粘液、
検査で入れた空気で、
窒息する手前で、むせまくり、
トイレに駆け込み、胃に溜まったものを吐いた。
便器に顔を近づけると、胃が圧迫され、
空気が押し出され、巨大なゲップが出た。
ついで、胃液…。
ヤブだな…と、思ってしまった。
しかし、
私の胃も、カメラを攻撃する勢いで反応し過ぎ。
…分からんけど、そう思う。
自分の胃を守る程度でいいのに、カメラを攻撃するって…。
…いや。私の胃は頑張った。
…んでも、頑張り過ぎ。
起こった事に対する反応は、
反応し過ぎれば、自分を攻撃する事になってしまう。
恐らく、私のアレルギー反応は、
常にこんな感じで起こっている気がする。
これは細胞レベルの反応だけれど、
今日は人間レベルの反応を目の当たりにした。
私は色んなモノにアレルギー反応を起こす。
コロナワクチンを2回目までは打ったのだけれど、
1回目は、1週間食事が摂れず、
2回目は、呼吸困難、頭痛、吐き気。最後は下血した。
1ヶ月食事が取れず、10kg痩せた。
3回目は、ドクターストップがかかった。
そんな私にAさんが、
冷静を装いながら、目にはメラメラと闘志の炎をチラつかせ、
私との間合いをとるごとく、
近づく事はないくせに、私の周りをウロウロしながら、
「ワクチン、なんで受けないんですか?」と言う。
具合が悪くなる事を説明すると、
「先生が受けなくていいって言ったんですか?
どの先生が言ったんですか?」
と食いつく。
「◯◯先生ですよ。」と言うと、
「◯◯先生が言うなら、信用できますねぇ。
だけど、健康そのものに見えますよ。」
と、さらに間合いをとりながら食らいつく。
私にスキが出来ようものなら、飛びかかる準備万端だ。
アレルギーって、病的な人がなるものではない。
健康な人が突然アレルギー反応起こすから怖いのだ。
仕方ないので、一昨日採血して、
ブラットバンを貼った皮膚が、
四角く腫れ上がった腕を見せた。
Aさんは、忌々しそうに、私の腕を睨んだ。
「ワクチン打たない人が、私達にコロナ持って来て、
移すかもしれないんですよ。」
結局、言いたいのはそこだ。
知識がなさ過ぎる。
ワクチンを打てばコロナに罹らない訳ではない。
ワクチンは免疫を付けるだけなのだから。
かなり面倒臭くなっていたけど、
「買い物に行く時は、手袋してますから。」
と、返答した。
「完全防備って、事ね?
ま〜、いいでしょう。」
何がいいのか分からなかったけど、
付け入るスキをみつけられなかったのか、行ってしまった。
そもそも、covit-19のメッセンジャーRNAを
予防注射しただけで、死にそうになってるのに、
その本体にかかったら、私なんて、即、重症化する。
コロナに罹ったら、
Aさんに会う事などないだろう。
ワクチンの成分の副反応もあるだろうけど、
殆どコロナの症状だったし…。
第一、自分にコロナを移させないためなら、
死んでもいいから、ワクチン打ちなさい…って、
言ってるのと同じではないのかな?
Aさんは、過剰に怖がる事はしても、
正しく知識を知ろうとはしない。
ただ、過剰に怖がるだけのアレルギー反応だ。
その、過剰なだけのアレルギー反応は、
Aさんを苛立たせ、自分を攻撃している事に気付いていない。
コロナに罹る前に、
血圧上がり過ぎて倒れるんじゃない?…と、思える。
細胞レベルでも、人間レベルでも、
過剰防御は無意味で、
自分が傷つかない程度の防御が一番いいのだろうな〜と、
思った。
なんでも程々。
程々の防御。
Aさんと話している間、
戦時中、
竹槍で飛行機絵を落とす訓練をしている婦人部の会長って、
きっとこんな人だったんだろうな〜っと、
想像してしまった。
きっと、
その婦人部の会長も、自分は正しいと疑う事はなかったろう。
…原始人か?
世の中には、
同じ行動を取らないと許せない人がいる。
同じ価値観でないと許せない人がいる。
…はて?
逆に、同じ行動、同じ価値観って、
ありえるのだろうか?
そこには必ず、誤差がある。
その誤差は、どこまでが誤差なんて、
測る物差しはないんだから。
その誤差を測るのも、結局個人の価値観だ。
それって、限りなく、
白や黒よりも、グレーゾーンの方が多いって事だ。
それは、生物が進化する為には必要な事で、
誤差なく、同じ行動、同じ価値観で生きていたら、
何かの拍子に全滅する可能性が高いって事だ。
わずかな、違う行動、違う価値観のものだけが生き残る。
でも、人にはもう一つの特徴がある。
自分がポリスになって、他人を注意する時の快感だ。
コロナの様な閉塞空間では、
そこに自分のストレス発散と言うのも加わってくる。
違う行動をした者は格好の的だ。
相反する二つの特徴。
…私は、
Aさんを同じ価値観の持ち主とは思えなかった訳だが、
色んな価値観を許容するって、大変な事だな〜と、
思えた。
まぁ、許容しなくても「へ〜。」くらいに、
思う事にした。
兎角、色んな人がいるものだ。
私の細胞たちよ。
君達も、入って来た異物に反応するのはいいけど、
自分の細胞攻撃するほど頑張らなくて、いいからね。
疲れちゃうでしょ?
いつも、頑張ってくれてありがとう…細胞たち。