ゴミ捨て : 独り言
ある老人の家に時々伺う。
お話し好きの他意のない気さくな
おじいちゃんだ。
腰が曲がっていて、
家の中や近所は歩ける。
ただ、
ゴミを持って
ゴミ集積所に行くのは、
行けなくはないけど困難だ。
ヘルパーさんにお願いしても、
「それは仕事に入っていない。」
と、断られていた。
まぁ、そのくらい…と思い、
ゴミ出しをしていたのだけれど、
問題は出す時間。
私が伺う時間は昼頃で、
集積が終わった後…。
そう言えば、
問題?トラブル?…は、
予想がつくだろう。
「集積が終わった後に出されたら困る。
市役所の人に、この集積所は汚いといつも怒られるんだ。」
と、怒鳴り散らされる。
それこそ想定内の出来事だから、
あ〜、来たかって感じ。
とりあえず、
平謝りするが相手は気が済まない。
ゴミ出しが出来ないから、代わりにやっていることを伝えても、全くの無駄。
ただただ、ルールを守れない悪人の話しを聞く余地はない。
怒鳴り散らすその人を見ながら、
助け合うことはしないのに、
首を絞め合うことはするんだなぁ
…と、ぼーっとしてしまった。
この先、
ゴミ出しの出来ない老人はどんどん増えるだろう。
自分がゴミ出し出来なくなったら?
今のルールで対応していけるかやぁ?
まぁ、
次の手を考えるしかない。
動こうとしない岩に体当たりするなんて愚かだもの。
自分も人間なんだけど、
こんな時、
人間て面白いなぁ…と、思ってしまう。