みんなの前で泣くのは恥ずかしい、、、そう息子は言った
息子の風邪に完全防備で対処したはずだったのに、気が付けばしっかり、がっつり移っている。
熱、鼻水、頭痛からのワンオペ育児は、5歳程はっぱを老けさせた。
歳と共にたかが風邪のダメージが大きくなる。
お年寄りが風邪を嫌がる理由が、段々と分かるようになる。
元気になった息子は、朝からイクラしらすご飯を食べ、イチゴホイップクラッカー、唐揚げご飯を食べ、野菜ジュースを飲み、満足そうにテレビを見ている。
「お着替え出来たら、100点満点!」
なかなか着替えを始めようとしない息子にそう声をかけた。
すると、そそくさとパジャマを脱ぎ始めた。
うわ、効果覿面。
しかし、下着のタンクトップの腕が片方入らず、おかしな状態になってしまった。
脱ごうとする息子のタンクトップに慌てて腕を入れてあげたら、今度は号泣。
しまった😖やってしまった。
息子は、一人で着替えたかったのだ。
時間がかかっても、自分でもう一度ちゃんと着たかったのに、はっぱが余計な手出しをしたばっかりに、余計な時間が掛かってしまった。
ごめん、ごめん😩
じゃあ、最初から自分で着替えようね。
ようやく泣き止んだ息子は、再度チャレンジ。
そして、幼稚園の制服に着替えた後、私を見て、
「どうして褒めてくれないの?」
そう泣きながら言う。
あぁ、そうだよね、ママ褒めなくちゃだよねぇ。
「偉かったね、一人でお着替え出来たから200点満点!」
そう言って、
「おトイレ行ったら、300点満点だよ。」
次の作業を促す。
「ママはまだ、お化粧もしてないし、洗濯物も干してないから200点満点。ゆうくんの勝ち!」
そう言うと、
「次は?次は?」
そう喜んで朝の準備をこなしてくれた。
「泣いた顔を洗ってきたら、500点満点!」
「泣かずに幼稚園へ行けたら1000満点!」
しかし、YouTubeを見始めた息子は家を出る時間になったら、グズリだし、
「ママと離れたくない、、、。」
「じゃあ、今日はお休みするの?」
うん、と頷く息子に、
「ホントにお休みで良いの?」
「YouTubeは帰ってから見られるけど、バスはもうすぐ行っちゃうよ。」
そう伝えると、
「みんなの前で泣くのは恥ずかしい、、。」
そう言って涙を吹いて、靴下を履いて、急いで鞄を背負って玄関へと向かった。
「みんなの前で泣くのは恥ずかしい。」
その言葉に、はっぱは驚きが隠せず、
「そんな風に思えるなんて、とってもお兄ちゃんになったんだね!すごく成長したね。ママ、ビックリしちゃったよ。」
幼稚園へ入園した4月には、人目も気にせずワンワンと泣いていたのに、半年経ったらその泣く姿を、恥ずかしいと思うようになるなんて。
感情がどんどん発達している。
人からどう見られるか、どう思われるかを気にするようになるのは、集団生活を始めたからなのだろうか?
それとも、年齢的なものなのだろうか?
息子は、他者を通して自分を見るようになっている。
自分がどう思われているのかを気にしながら生きていく人生の幕開けだ。
子どもを育てることは、自己形成のステップを垣間見る事が出来る、素晴らしい体験なのだと実感した。
息子の価値観は植え付けられ、そして変化する。
母親から、父親から、おじいちゃんから、先生から、友達から、上司から、読んだ本から、観た映画から、体験したことから。
息子の価値観の種を植えるのは、おそらく母親であるはっぱだ。
はっぱがそうであるように、幼少期に母親が口にしていた言葉や教えや習慣は、絶対的な物となって、長い間、彼を支配する呪縛となり得る。
出来ることなら、明るい花を咲かせられる様な種を撒いてあげたい。
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