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現代女性の産後は身体の限界への挑戦?

こんにちは。
台湾から、女性のためのいたわり薬膳を日本にお届けする、YUEZU from TAIWANです。
第1回目のnoteは、現代女性を取り巻く環境と、中医学で考える女性のからだとの関係について、書いてみたいと思います。


漢方とは

みなさん、「漢方」というとどんなイメージがあるでしょうか。
苦い薬、薬草、まずい?もしくは何だかあやしい?なんていう印象を持っている方もいらっしゃるでしょうか。
知らない方の方が多いかもしれませんので、まずは少し説明をさせてください。

「漢方」とは、奈良時代に中国から伝来した古代中国医学を基本にした、中国古来からの自然哲学に基づく「医学」「薬学」「養生学」のことを指します。中国古来の「中医学」と根底は同じです。

そして「漢方」(中医学)には、お薬=「漢方薬」だけではなく、
・鍼灸
・気功
・按摩
・薬膳
そして
・日々の養生
までが含まれるのです。

漢方で重要なのは「予防」と「養生」

「漢方」の真髄は、人間の心身を”つながった一つのシステム”と見なすところにあります。個々の”部分”ではなく、”全体”を見ています。「病気」ではなく「人」を見て、個体差に注目するのが特徴です。
漢方の得意分野は、慢性的、消耗性の疾患や不定愁訴、アレルギー疾患、免疫低下による疾患の治療など。
つまり「予防が大事だ」と考えます。

日々、「養生」をすることにより、生命力や自然治癒力を高めていこう、という考え方が、漢方で最も重要とされる部分なのです。

では、「産後」というポイントで見る、この漢方と産後の不調との関係について、考えてみたいと思います。

漢方的にみる、女性のからだの変化

中医学では、男性の一生は8年周期、女性の一生は7年周期で変化すると言われています。

「7歳になると歯が生え変わり髪が伸びてくる。
14歳になると生殖機能が充実し、時が来ると月経は順調に始まり妊娠可能に。
21歳では親知らずが生え、全ての歯が生えそろう。
28歳になると筋骨は丈夫になり髪は最も長くなり、最も充実した身体となる。
35歳になると顔のハリがなくなり始め、抜け毛が始まる。
42歳では顔はやつれ始め、白髪が出始める。
49歳になると天癸(てんき)が尽き月経がなくなり、閉経し子どもができなくなる」

女性のからだは、35歳以降は、加齢とともに老化していきます。

現代女性を取り巻く環境

35歳以降は、加齢とともに老化する、と言われても、現代の私たちにとってこの年代は、仕事もプライベートも、まさにこれから!という時期ではないでしょうか。

現代の女性を取り巻く環境を見てみると・・・

  • 高齢出産は、日本の出産の34.2%

  • 不妊治療の数は、日本がロシア、アメリカを抜いて世界でトップ。39〜40歳の年代が最も多い。

  • 日本の出生数は減ってきているが、不妊治療数は増加している。

  • 産後女性の半分が職場に戻り、そのうちの7割の女性は産後半年〜1年以内に復職している。

  • 産後女性の半分はワンオペ育児。日本は総労働時間が多く、女性の無償労働時間は男性の5.5倍で世界トップ。

医療が進歩し、社会環境が変化しても、
女性のからだそのものは、進歩しません。

だから、現代女性は、この35歳以降のからだの老化、体力の下り坂を、
この環境の中で育児や仕事をしながら、降りていかなければいけません。

それこそ、身体の限界への挑戦だともいえます。

だからこそ産後は、育児をしながら、
「この下り坂を養生しながら、子どもと一緒に、いかに安全に下っていくか」
がとても重要なのです。

でも、養生と言われても、いったい何をすればいいの?と思いますよね。
まずは「知ること」がまず第一歩。
一つ一つ、一緒に学んで、できることから始めていきませんか?



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