『早気克服録』外伝:チャンス到来
「明けない夜はない」
何が明けない夜なのか?
何のチャンスが到来か?
弓道においての難病ともいえる悪癖「早気」
これにはおおまかに分けて2種類あり、
もっとも患者数が多かろう「技術的なもの」による原因を
長いこと患っている。
もしかすると、弓道歴とほぼ同じくらい長い間患いながら夜明けを待っている。
それを克服できるチャンスがようやくやってきたのだ!!
※これは自身の「早気克服(備忘)録」であり、克服まで徒然と書き留めていく。万人に当てはまるわけではないが少しでも参考になれば幸いである。
🔷ピンチはチャンス
ある程度、昇段昇格したものの。
これから先は何が何でも「早気」を直さねば
昇段はまず有り得ない。
そんな時。
昇段直後、右足を怪我。
思いのほか長引き数年、戦線離脱。
(良くなっては引いていたという自業自得)
そして、ようやく普通に生活まで回復。
跪坐(爪先立って正座)や正座も何とかできるようになり、戦線復帰!!
・・・と、思いきや
昨年のコロナショック。
同時に肩と腕の痛みが発症。
いわゆる「〇〇肩」というものだ。
長期間肩回りの筋肉を使わなかったため筋力が落ち炎症部分が表面化したらしいという説もあり。(同じ現象が数人居たため)
そして今年。
コロナ渦は続いているものの。
昨年のような
「どう対応していいかわからないウィルス」
から
「こう対応していけば感染リスクは減る」
という状況に変わり復帰した。
が、しかし。
今まで自分が使っていた弓は強すぎて、
ただの稽古不足というだけならまだしも
痛みを伴う肩では全く引けない。
そこで、教室の弓を借りることにした。
🔷弓力を落とした(弱くした)利点
以前も肩を痛めて弓力を落とした時期があった。
あの時は国体選手だったので終わるまでは肩から腕からとテーピングだらけだった。
その後、弓力を落とし射形の改善も兼ねて日々稽古した。
それまでは射形を見直す際、決して弓力は落とさず使っている弓でチャレンジしていた。
変なこだわり・意地みたいなものだ。
だが、その時初めて弓力を落とした(落とさざるを得ない)状態で引いてみたところ目から鱗が落ちた。
今まで指導をいただいた際、
言われていたのはこうだったのかと。
だが、元の弓力に戻せばその落ちた鱗が再度現れる。
経験値上げた分少しはマシにはなったが依然「早気」は改善されず。
そして今回。
再度弓力を落としてチャレンジ。
するとまた新たな学びがあった。
今回こそ、大チャンスだ!
以前チャレンジしたあとから、今回再チャレンジまでの間いくつか講習会に出ていたので増えた知識分の効果だろうか?!
明らかに会が保てている。
自分的にも、傍から見ても。
そして、弓道には「射法訓」というものがありそこには
「弓を射ずして骨を射ること最も肝要なり」
とある。
どういう意味かというと
弓を持って射を行う場合に弓矢の操作に捕らわれて自己を失ってはならない。射は自己の筋骨をもって力行しなければならないことを忘れないように、ということである。
(弓道教本より)
つまり、「力まかせではなくうまく筋骨を使って引く」ということである。
そうか、こういう感触だったのか!!!
と思ったのも束の間。
今度は足の小指を骨折してしまう。
しかし、このピンチ(骨折)も新たなるチャンスの到来なのかもしれない。