1月歌会報告
1月27日(土)に九州五行歌会の1月例会がありました。
今回は12名の参加でしたが、新しく見学の方もいらっしゃいました。
では早速、稲本さんの写真に載せて1席からご紹介。
久しぶりに誰かと会う前ってワクワクドキドキ期待しますよね。
とても親しく、会うと話が盛り上がる相手だとなおのこと。
ところが実際に会ってみると「あら、なんだか違う」というようなことありませんか。時間が経つと置かれている環境も立場も変わってしまい、それと共に考え方や興味の対象も変わっていたり、要するにお互いに変わってしまっている。話すこともなくなって意外と早くお開きに……。
帰って来て、寂しい気持ちとなんとはなしの手持無沙汰もあって昨日の残りの煮凝りを温める。
時間が経つと変わるものの象徴としての煮凝りを、温めて元に戻す……という行為を最後にもってきました。この「煮凝り」が好評でした。
では2席と3席です。
2席・南野歌。最初の2行の言い切りに皆ハッとしたりドキッとしたり。
強すぎる愛情は愛着と呼び替えてもいい。
それは対象を蝕むことになるのだというところに納得させられました。
作者は「愛でる」ことが相手のためにならないこともあるとした上で、それでも花は咲くのだという後半に思いを込めたようです。
五行目「いる」だけを行分けしたことで花の存在を浮かび上がらせるように表現したと、工夫も明かしてくれました。
3席・甲斐原歌。
ある程度の年齢に達している人々の多い我が歌会(笑)。3~4行目がよく分かるのです。
若い時は見えるものしか見ていなかったけれど、ある程度の年齢になると見えてくるものがありますね。
さてこの歌、5行目について活発な意見交換がありました。
「こんな事」とはどんな事だろう?とか、間に1文字分の空白があるわけは?とか、あえて行分けして6行にしなかったのはなぜか?など。
(五行歌は基本は5行ですが、まれに4行、6行も認められています)
作者は「『こんな事』は人それぞれであるが、『こんな簡単なこと』でもある」と。
行分けについては、多分人それぞれ考えも違うでしょう。
これを読んでくださっている皆さんはどういう形がベストだと思われるでしょうか。
今月見学だった方も、採点とコメントには参加してくださいました。
とても楽しまれたようで、また参加したいと言われていたそうです!
次回は歌も出されるかもしれません。
はじめは見学から……はハードルが低いと思いますので、ご興味のある方はぜひそんな形でご参加されてみてください。
ではまた。