≪Vol.272≫お金を使え!
親子の関係は「無償の愛」なんだと思います。
僕は子供側の経験しかしたことがなくて、想像だけの話になるのですが、親が子に何かをしてあげるときに「見返り」を求めるケースは少ないのだろうとは思います。
そんな「見返りを求めない愛」を子供に贈っても、おそらく親が想像をするような子供になるわけではなく、思い通りにはならないだろうと思います。
そう考えると「他人同士」の教育なんて、「見返りを求める愛」ですから、そりゃあ難しいです。お互いに何かを得ようとしている中で、人間関係を形成して、さらに金儲けもしていくわけですから、少しでも歯車が狂ったら、その関係は崩壊してしまいます。
っていうくらい、育成・教育は難しいことなのだと思います。
逆に言うと他人同士は「利害関係」があるので、人間関係を構築するより、利益を求める関係としてドライになれるから、親子関係より楽な点もあるのも確かだろうと思います。
何でもかんでも節約するな
今日は仕事上での教育の話ですが、
僕は「お金を使う」ことが大事だなと思っています。
何でも買い与えるといったことではなく、自分で考えてお金が使える状況を作ることです。
一般的に多くの場合は「出来るだけお金(経費)を使わないでください」ということになります。そりゃそうです。企業は利益を出さなければなりません。
自由にどうぞ使ってください!なんて、そんな甘い話はないわけです。
ただ、ここから目的の話なのですが、
ではお金を使う目的はなんなのか?と考えた時に
「利益」なら経費削減です。
「教育」なら使わないといけません。
使わないと、教育にならなくなります。
使わなくても出来る方法だけしか教育される側は学びがなくなります。
この「目的」がごちゃ混ぜになると、「お金使うな!」ってことになってしまうように思います。そして使う側も曖昧になって、「上司にバレないようにコッソリ使う」ということが多発し始めます。
結果的にはコチラのパターンの方が「お金を使ってしまっている・・・」というケースも現実的には多いのではないかと思います。
利益活動か、教育活動か
僕は経営者なのでお金のことに常に悩まされます。
出来るだけ安くということは当然考えます。
一般的に「外国人なら安く働いてくれる」と思うケースもあると思います。
ただ、日本は労働基準法があるので、日本人と外国人の賃金を変えることはできませんが、国を超えてモノを生産する製造業というのは一般的に良くあります。
日本や欧米諸国でモノを作ると賃金も物価も高いので、アジア、東南アジア諸国に工場を作ってモノを作るといったことはよくあります。
これは「利益を上げるための生産活動」です。
「人材育成の活動」ではないので、もし生産している国の賃金が上がれば、また賃金が安い国へと移動していくことになります。
コレって、お金を払う側の立場で書いていますが、お金をもらう側の人も同じ人間ですから、「利益」だけの関係だったら、間違いなくもっと給与が高いところがあれば移動します。それはお互い様です。
だから「人間関係、教育」を目的するのであれば、「利益活動」とは違う活動が必要だろうと僕は考えています。
それには「お金を使え」という考えを持っています。
例えば、「経費は1人1000円まで」
という制限を設けると、必ず人間は1000円ギリギリまで使います。目的が1000円を使うことになってしまって、本来の「必要なものを安く買う」という目的からずれたりします。
ちょっと夢物語的ですが、
この経費金額設定を無くすと「300円のモノで目的は達成されるはずだ」ということで、無駄遣いが減るケースも多々あります。
とはいえ、僕のような小さな会社だから挑戦できること、というのは承知していますが、今のうちにそう言ったことも挑戦と研究をしていきたいと思います。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。