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Kaigoカフェ~障がい福祉のお話~


「街の相談室ほろん」開所して1ヶ月半が経過。ありがたいことに忙しい日々を送らせてもらっています。色々アウトプットしたいことはたまっているのですが、昨日の余韻が残っているうちにどうしても残しておきたいと思い、久しぶりに記事を書きます。

「Eastカフェ」というKaigoカフェとの出会い


私の活動拠点である福岡市東区には「Eastカフェ」という介護・福祉・医療に携わる人たちの対話の場があります。未来をつくるKaigoカフェは「介護業界を元気にしたい」という想いで東京で発足されたもので、各地域でも広がっていくようにとKaigoカフェファシリテーター講座も開催されており、その講座を受けた方が福岡市東区にて「Eastカフェ」を運営しています。私とEastカフェとの出会いは去年12月の3周年記念イベントに参加したこと。認知症の映画上映会と落水洋介さんの講演会でとても感動したのを覚えています。地域でこんな活動をしている方がいるなんて知りませんでした。

「また参加したい!」と直感。

それ以来、2ヶ月の1回のカフェに参加しています。ひとつのテーマを決めて学んだり、対話をする中でいろいろな意見を知ることができます。
とにかくいつもとても温かい場なのです。子連れ参加もOK。

「街の相談室×ソーシャルワーク」というテーマでお話

そして昨日は第21回目のカフェ。
運営の方より「障がい福祉のことをもっと知りたい」というお声を頂き
「街の相談室×ソーシャルワーク~障がい福祉のお話~」というテーマで私から話をすることになりました。当日は14名の参加。高齢者の介護、訪問看護、専門学校の先生、障害のある方が通う生活介護事業所、旅行・外出支援を自費サービスとして提供している方など介護・福祉・医療に仕事で携わる方、また発達障がいのあるこどもの保護者さんも参加されました。子どもさんも3名参加。(私は話し手だったので…夫に託しました笑)
福祉という領域の中でまだまだマイノリティなものが「障がい福祉」
障がいという言葉を使うことに本当は抵抗がありますが、目に見えない生きづらさを抱えている方が本当にたくさんいるにも関わらず、あまり知られていない、閉ざされてきた分野でもあるように感じます。
だからこそ少しでも知ってもらう機会を頂き、発信することは私にとって何より嬉しいことなのです。

障がい福祉に携わる中で感じる地域課題

相談支援の業務について10年目になりますが、いろいろな相談対応をする中で感じた地域課題を整理してお伝えしました。

(相談支援をする中で感じた地域課題)
①圧倒的に情報不足

 必要な支援が必要な人に届いていない。介護保険に比べて情報ツールが少ない。
②縦割り制度で混乱
障がい状況、ライフステージ、制度によって相談窓口が違う。
③相談のハードルが高い
 窓口はあるのにつながるまでに時間がかかる。
④スティグマ(差別・偏見)
 「障がい」という言葉の強さ。偏見や差別があるのことで精神科や心療内科の受診、診断、手帳取得への抵抗、社会保障制度の利用しづらさにつながる(生活保護は受けたくない…等)
⑤支援者のメンタルヘルス
 燃え尽き症候群や疲労などで職を離れる方が多い、継続して働ける支援者が必要。
⑥親なきあとの不安
 重度障がいのある方の住まい、日中活動の場が少ないなど社会資源の不足 以前に比べたらサービスも選べるようにはなっているがまだまだ足りない。

改めて課題だらけですが・・・
ひとつひとつ、深堀りしていきたテーマです。

対話を通して感じたこと

お話の後は、対話の時間。
自己紹介をしながら感想や質問を頂きました。

(ご質問や感想)
・高齢分野に比べて、障がい分野は本当に幅が広いと感じました。介護をするというよりもその方の人生に触れる仕事だと感じた。
・地域の小学校(普通級)に通っている時に息子が発達障がいの診断を受けて周りに相談できる人がいなかった。今でも親子で精一杯やっている。
・不登校になったときに「フリースクールに行ったらもう戻れなくなる」と先生に言われてしまった。
・介護の仕事をしていても、いざ自分の息子が福祉サービスを使うときに申請方法が複雑でわからなかった。
・介護保険は色々な情報ツールが充実しているのに、確かに障がい分野はツールが少ない気がする。
・「街」の中に気軽に相談できる人がいっぱい増えてほしい。
・「環境をどう整えるか」が大事だと分かった。
・障がいが重度の方の意思をどのようにくみ取ったらいい?
・生活保護を受けている人が就労をして生活保護を受けなくなるケースは実際にある?  等。

情報保障ができていないことや、環境調整がいかに大事か、制度の使いづらさなど共感していただけることばかりでした。

保護者の立場として参加してくださった方のご意見も胸にささるものがありました。地域の小学校にいるお子さんの場合、福祉に関する情報は特に得られにくいという状況があります。発達障がいという診断を受けて生活に困り感が出てきた時にいかにご本人や家族が孤立することなく、必要な支援にスムーズにつなげられるかが本当に大事。

そして保護者同士が情報交換したり、学べる場としてEastカフェのような場づくりが必要だと改めて痛感しました。

また、発信することはソーシャルワーカーとしての小さなソーシャルアクション。一人でも多くの人に伝えられることで、ひとりひとりの意識が変わり
差別や偏見をなくしていくことにもつながっていきます。

今後、私ができることから少しずつ取り組んでいきたいと思います。

ありがとうございました。


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