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映画感想「いのちの食べ方」食と命に向き合ったドキュメンタリー🐷


「おいしい、の裏にある知られざる命の重み」


1. あらすじ

映画「いのちの食べ方」は、私たちの食卓に並ぶ食べ物が、実際にどんな風に作られ、どこからやってくるのかを徹底的に見せるドキュメンタリーです。ニコラウス・ゲイハルター監督がナレーションや音楽を一切排除した手法で、家畜や野菜がどのように育てられ、収穫され、加工されていくのかを世界中の農場や工場のリアルな姿を映し出しています。映像の中では、人間と食材が無言で対峙し、日常の「食」が持つ静かな重みを視覚的に体感できる内容となっています。

2. 感想

「いのちの食べ方」は、説明や感情を排したまるでミステリーのようなリアルドキュメンタリー。想像以上に壮大で美しく、それでいて容赦ない現実が映し出されるため、どこか心の奥に響いてきます。畑での作業風景や肉の加工場など、すべてが淡々と進むだけなのに、じっと観ていると自然といろんな感情が湧き出てくる…!特に私が衝撃を受けたのは、何気ないシーンの中で映し出される「人の手」の動き。彼らは淡々と作業しているのに、その手には日常の一部ではないような重さがのしかかっていて、無言の物語を感じさせます。

また、映像美も圧巻です!泥や血がリアルに映るシーンが多いのに、それが不思議と芸術的に見えてしまう。農場や加工場の様子を上から撮影したカメラワークには、日常のルーティンがまるで巨大なオーケストラのように広がり、どこか非現実的ですらあります。ナレーションも音楽もなく、ただ作業音だけが流れるのに、逆にそれが心のどこかを揺さぶるようで、一見の価値がありです。

正直、観ている途中で少し気持ち悪くなる瞬間もありましたが、それもこの映画があえて狙っている部分だと思います。「普段の食卓で考えたことがなかった『命』の価値を、冷静に見つめ直そう」という監督の意図が伝わり、鑑賞後は食事が少し重く感じられました。それでも、この映画が気持ち悪いだけで終わらず、美しくも残酷な現実の両方をしっかり映し出しているからこそ、後味がずっと残るような奥深い作品になっています。

3. 見どころ

ポイント1: 生と死が交錯する静かな空間
この映画の一番の特徴は、無音の中で淡々と描かれる「命の重さ」。生き物が食材になる瞬間までの過程が、あまりに現実的で静かな迫力を持っています。その静けさがむしろ緊張感を生んでいるのがすごい!

ポイント2: 映像美とリアルさの絶妙なバランス
美しい農場の風景や工場のメカニカルなシーンが、まるでアートのよう。視覚的に美しい反面、命が扱われる生々しさも感じられるため、観る側に強いインパクトを与えます。

ポイント3: ナレーションや音楽を排除した大胆な演出
あえて解説をしないことで、視聴者が自身で物語を感じ、考える余地を残しています。これにより「見せられている」だけでなく「考えさせられる」映画に仕上がっています。

4. こんな人におすすめ

食事の背景にある「本当のリアル」を知りたい人、ドキュメンタリーで新たな視点を持ちたい人に
この映画は、日常の「食べること」を無意識に行っている私たちに、命の意味や食の現場について問いかけます。特に普段気軽に食べ物を手に取る方や、リアルで美しい映像が好きな方におすすめ!観終わった後、しばらく考え込んでしまうこと間違いなしです。

作品データ

  • 作品タイトル(原題または英題): いのちの食べ方 (Our Daily Bread)

  • 監督: ニコラウス・ゲイハルター

  • 脚本: ニコラウス・ゲイハルター

  • ジャンル: ドキュメンタリー

  • 公開年: 2005年

  • 上映時間: 92分

  • 製作国: ドイツ・オーストリア

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