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留学体験談:You matter

Your opinion matter.

留学先のクラスメイト

自分の意見、感情に意味がある、と教えてくれたクラスメイトの話。

前置き

私は高校卒業後、
アメリカのワシントン州のカレッジに留学していました。

留学先では、様々な授業を受けていました。
いわゆる、日本の大学生が1‐2年生で履修する
一般教養のようなものです。
ただ、履修できる授業の幅は、とても広くて、
数学、英語、生物といったものから、
哲学、心理学、コミュニケーション学
写真学、空手(あえて日本ではなくアメリカで空手(笑))など
幅広い授業を受けることができました。

そのなかでも、特にお気に入りだったコミュニケーション学の授業で
自分に自信がなく、意見を飲み込んでしまいがちだった私にとって
とても心に響いた出来事です。

エピソード

ある日、いつものようにクラスに行きました。
学生20人ほどが入ってちょうどいいくらいの
大きすぎず、小さすぎない教室。

教室に入るとその日はグループワークの日で、
机が4人ごとに合わせられていました。

私の隣に座っていたのは、
当時19歳の私からして、おそらく5‐6歳くらいは年上の
アメリカ先住民の先祖をもつネイティブアメリカンの女性でした。
他には、同年代のアメリカ人女性が2人。

教授はすでに教室にいて、時間が来たところで
授業が始まりました。

そこでその日にグループで取り組むトピックが伝えられ、
4人でディスカッションが始まりました。

どうしよう。ディスカッション。
しかも英語で、英語ネイティブのアメリカ人と。

中学生のころから英語が一番大好きな教科だった私。
カレッジに行く前の、語学学校も順調に卒業し、
留学生の友達もできてきた頃でした。

ただ、当時の私はまだ英語ネイティブのアメリカ人と
話すことに自信がありませんでした。
だって、まだ英語もめっちゃ間違えるから
英語ネイティブの人からしたら変だろうし。
加えて、今より引っ込み思案だった当時の私は、
「意見をいう」ということに抵抗というか、
怖さを感じていました。

「的外れなことを言って変だと思われたらどうしよう。」
「若くて経験も少ない私の意見なんて大したことないから黙っといた方がいいよね。」
「発言するタイミングが分からない・・・。」

ディスカッションが進む中、
こんな言葉が頭でぐるぐる回っていて、うつむいていた時、
隣にいたネイティブアメリカンの女性がこう言ってくれました。

Your opinion matters.

留学先のクラスメイト

この一言はシンプルながら私の心にとっても響きました。
なぜなら、意見を言うことの怖さのもっともっと根底にあった、
「自分の意見に価値がない」もっというと
「自分の存在の価値に自信が持てない」
という思い込みが覆されるものだったからです。
「私ってこの場にいていいんだ」と
自分の存在を認められた気持ちになりました。

「自分なんていなくても大丈夫。」「発言しないほうがいい。」
と思っていたのは一種の自己防衛で、
自分の個性や意見を出して誰かに否定されることが怖くて、
発言を避けて自分の存在感を消すことで
否定されて傷つくことと、間違った発言をして失敗することから
自分をまもっていたんだなぁと
気づきました。

この日から5年程経った現在。
昨日、就活の選考過程で、グループディスカッションがありました。
しかも4人どころか、16人でディスカッション。
高校卒業後の私からは考えられないけれど、
恐れず発言することができました。

留学しているときから今に至るまでもたくさんプレゼンや
ディスカッションに参加してきたおかげだと思います。

もちろん、発言前にドキドキする時もあるけれど、
間違えたことを言って恥ずかしい思いをするよりも、
まずは間違えて、そこから学んだ方が自分の成長につながる
と感じるようになりました。

まとめ

「Your opinion matters. 」と言ってくれたクラスメイトは、
ネイティブアメリカン。
今考えると、
彼女自身が先住民族という少数派であることから、
自分の意見を伝えることの大切さや
発言を躊躇してしまう気持ちを知っていたのかなぁと感じます。

私も、人と関わるときは、
過去の私のように引っ込み思案な人や、自分に自信が持てない人が
その人にしかない意見や個性を発揮できるように意識したい
できるなら、個性的でいいんだよって勇気づけれるような人になりたいな。

留学や海外旅行でたくさんの人に会うと、様々な価値観や
素敵な人もあたたかい人も、意地悪な人、無関心な人もたくさん。
その中で、じゃあ「自分はどうありたいのか。」を見直すことができる。
日本の中でもいろんな人はいるけれど、
それ以上にいろんな人、価値観があります。
これも日本から一歩、飛び出してみる魅力かなと思います。

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