
あなたの知らない経絡の世界~心包経の巻・後編(経別・絡脈・経筋)
この記事はHAMTに登録すると、今回の記事はもちろん、過去の記事まですべて読むことができます。


おはこんにちわ。ゆーのすけです。
経絡治療をおこなう上で重要な知識である”経絡”を再確認する意味を兼ねて流注解説をしています。
これまで流注解説シリーズとして
肺経、大腸経、胃経、脾経、心経、小腸経、膀胱経、腎経、心包経(正経)の流注(経絡の流れ)をみてきました。
ちなみに前回の心包経の記事(前編)はこちら↓
(いいねしてくれると喜びます。)
前回の記事では、手の厥陰心包経の正規のルート(正経)を解説しました。
今回は、手の厥陰経のさらに枝の経路である、経別、絡脈、経筋について書いていきます。
以下の流注図を見ながら記事読むとわかりやすいかと思います。

ポイント①『淵腋』『咽喉』『完骨』とつながる
手の厥陰経別の流注
まずは経別の流注についてみていきます。
補足:そもそも経別とは?
例えば足の太陰経別は、古典の表記では「足太陰之正」となっています。
これは本経から分かれた経脈・別行する正経で、正経の別ルート・支脈であることを示しています。
体内の深層を走り、正経12経脈循環の不足を補い、表裏関係、臓腑関係を強化します。また、経別独自の経穴は持たず、主治症もないのが特徴です。
・『淵腋』をとおる
手の厥陰経別の流注は、正経の流注と、脇下にある胆経のツボ『淵腋(えんえき)』あたりから分かれます。
『淵腋(えんえき)』の場所
側胸部、第4肋間、中腋窩線上。
腋窩中央の下方3寸で、中腋窩線上の肋間に取る。
ここは心経も通過する所であり、心に深く関係する場所です。
精神的ストレスでも張りやすい場所でもありますね。
また、手の陰経別・四合~六合も通過する場所でもあるので、正経から深く体幹に入っていくトンネルのようなイメージあります。
そして『淵腋』から胸に入り、三焦に属します。
このあたりは前回の正経の流れと同じです。
三焦は上焦、中焦、下焦とありますが、ここで特に意識するのは、臍下に位置する、三焦の募穴である『石門』や下焦が対応するツボとされる『陰交』です。
これら臍下のツボは、臨床経験からも経験していますが、三焦経と密接に関連しています。
例えば、三焦経が関わる頸肩腕痛に、石門あたりの圧痛への鍼や灸が有効なこと多いです。
・『咽喉』をめぐり、『完骨』にいく
そして手の厥陰経別特有の流注として、胸から上にのぼる経路があります。
『咽喉』をめぐり、耳の後ろに出て胆経のツボ『完骨』で、表裏関係である胆経や三焦経である手足の少陽経に合流します。
ここから先は

HAMT〜訪問鍼灸向け教育コンテンツ〜
200以上あるコンテンツが購読すればなんと全て読み放題!購読者限定の無料オンラインセミナーもあります。毎月数本の記事追加されます!各分野の…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?