聚光院
聚光院(じゅこういん)は、大徳寺の塔頭のひとつ。
寺内は通常は公開されていない。
閑隠席は一見の価値があり、特別公開の際には是非訪れたい。
室町幕府12代将軍・足利義晴に仕えた三好長慶の養子・義継が永禄9年(1566年)に養父の菩提を弔うために笑嶺宗訢(しょうれいそうきん)を開山として建立。
千利休が開祖・笑嶺和尚に参禅したことから利休の墓をはじめ、三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)歴代の墓所となっている。
重文の茶室
閑隠席(かんいんせき)
利休150回忌の寛保元年(1741年)に表千家7世・如心斎が造り、寄進したもの。三畳中柱入りで床の間は下座床、炉は台目切りとする。中柱と床柱はともに赤松皮付きで、点前座の天井は一段低くなった落天井とする。かつては千利休自刃の席として伝えられていた。
桝床席(ますどこせき)
閑隠席と同じ建物内、水屋を隔てて東側にある茶室で、枡形(正方形)の踏込床があるため桝床席と呼ばれる。四畳半平面のうちの半畳を床の間とした形式で、炉は床の間に接して向切りとする。この桝床は表千家六代・覚々斎原叟の好みと伝わる。
方丈庭園(百積の庭)
千利休作と伝えられている方丈前の庭で、苔庭に直線上に庭石を置き、石組みの多いことから「百積(ひゃくせき)の庭」といわれる。指定名称聚光院庭園として国の名勝に指定されている。