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「良いやつ」じゃ売れないよ

「人のためになる仕事がしたい。」
こう思ったことはありませんか?

特に営業の方。これを読んでいる人の中にも、

「自分の数字か人の為か」の間で苦しんだ経験のある営業は、世の中ごまんといることでしょう。

そんな営業の方々と、営業を受ける側(経営者や個人事業主)の方々に向けて、僕の解決の仕方を綴りますので、今後の仕事の参考にしていってもらいたいなと思います。


さて、今回の問いを紐解くには、売る側ではなく買う側の視点で考えなければいけません。

買ったことを後悔した経験はありませんか?

例えばこんな経験
・家電製品おすすめされて買ったけどすぐ調子が悪くなった
・高額のセミナー予約して受講したけどぼったくりみたいな内容だった
・評価高かったから行ったけど全然美味しくなかったご飯屋さん

あなたは、きっともう具体的な失敗談は覚えてないでしょう。でも、絶対に一度は経験したことがあるはずです。

消費者としての失敗経験を。

もっと言えば、
・〇〇先輩に呼ばれてしぶしぶ参加した飲み会
・知り合いから紹介された〇〇会社のサービス
・口約束で返すと言われて返ってこなかったお金

消費者としてでなくても

「人付き合いとして」の失敗経験を聞くと、間違いなく世界中全員が「あります。」と手を挙げるでしょう。

これが現実であり事実です。
つまり、正確にヒトとモノを判断でき、なんの失敗なく人生を終える人間なんて世界中探しても1人もいやしない。みんな、それぞれの失敗から学んで次に活かして正解の精度を上げていく。
むしろ、その失敗を活かせるかどうかがその人の生涯年収を決めると言っても過言ではありません。成功した人は、数多の失敗を繰り返して全て次に活かしてきたから正解の精度が高まり成功するすることができたのだから。

人は、完璧ではない。
全知全能でもない。
どんなこともやってみなきゃ分からないのです。



これまで僕がさんざん伝えてきたことを思い返してください。例え業界人であってもモノの良し悪しを100%の精度で判断するのは不可能だと。

試しにホームページからご覧になってみてください。あなたの会社の競合他社の製品・サービスを利用しているユーザーの声を。
よく見ると感謝されている部分は、自社のホームページにある口コミとほとんど同じなはずです。

人間の判断基準の精度なんてそんなものです。

自分が本当に良いモノだと信じてる商品は、他人にとって最悪の商品になっているし、逆に自分が全然ダメだと思ってるモノは、他の誰かにとっては最高の商品になっている。

つまりなにが言いたいかと言うと、

あなたが営業して生まれた買い物を、顧客にとって良い体験にするのか悪い体験にするのかは、購入後のあなたと会社の対応次第ということです。

だって売る前にそれが正解かどうかなんて、誰にもわかんないから。
でも、だけど、営業として絶対にブレてはいけないのは、会社でもなくサービスでもなく僕を信じてくれるなら僕のできる全てで幸せにするという覚悟です。

大企業になると契約後沢山の部署を跨いでやり取りすることになるので「営業は仕事をとってくるまで」とか無責任なことを考える営業もでてきます。でも、そんな営業は社内にも味方がいなくなり孤立し数字も上がらないでしょう。

大事なのは、

売る前に顧客に感情移入することじゃない、
売ってから顧客に感情移入することだ。

世の中的に「良いやつ」というのは、売る前から顧客に感情移入しています。あなたは、自分が売らないという判断をした顧客が、競合他社の同じような商材を契約し会社の優良クライアントになっている可能性を100%否定できますか?
できないでしょう。
それは、誠実なのではなく、「良い奴」である自分に酔っているだけです。自社の商材も他社の商材も完璧に理解した上での判断ができていないなら、あなたの判断の精度もせいぜい50%くらいです。

とはいえ、契約後にいくら感情移入してもできないこともきっとあるでしょう。全額返金や白紙解約など。 
これは、僕の経験ですが自責できない顧客はいつかあなたの荷物になります。どんな消費体験でもそうですが、失敗した背景には、その選択をした自分自身も含めないとその人は同じような失敗を繰り返すハメになります。もちろん営業した本人としては、誠実に対応しなければなりませんが神様ではないので結果まで全て見通しコントロールすることはできませんしできることにも限界があります。

可能な限り力を尽くしてそれでもダメなら失敗したなと次に活かすしかありません。それは、売る側にとっても買う側にとってもです。

「良いやつ」であることに酔ってはダメ。あなたはそんなに完璧ではない。でも、「良い奴」であることがファンを生み出すことは間違いない。

「あなたに出逢えて私は運が良かった」

そう言ってもらえることがビジネスマンにとって最高の賛辞だと僕は思います。

だからこそ、永い付き合いになるように幸せにするという覚悟を持って接してあげなさい。そうすれば、あなたの成績は勝手に良くなっていくはずです。

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