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なんで人望がないか気付いてる?
尊敬している人は誰ですか?
と聞かれた時、あなたはどんな人を想像しますか。
まずはじめに、「尊敬」を本当の意味で集めるために大前提として理解しなければならないのは、
役位は会社が与えるが、誰についていきたいかは部下が決める。
ということ。
あなたも経験があるはずです。
上層部からの評価は、成果を上手く演出することで簡単に得ることができる。でも、毎日顔を突き合わせて時間を共にする部下を誤魔化すことは相当難しいと。
つまり、成果を演出して出世できたとしても、決して部下への「尊敬」は集まらない。あくまで肌感覚ですが、そういうマネージャーがいる部署はメンバーとの心理的な紐付きが作りづらいため、退職者が多いのではないでしょうか。
あなたに組織の中核として働いている自負があるなら「心の紐付き」は会社から求められているはずです。「心の紐付き=利他的な感情」を作る一番簡単な方法を今日は聞いていってください。
ところで、あなたはその人のどんなところを尊敬しているんですか?
と質問された時にどんな理由がでてきますか。
大体の人の回答は、こんな感じかなと思います。
・営業がすごいところ!
・知識を沢山持っていること!
・行動量がすごいところ!
では、考えてみてください。
・営業がすごいから、部下として何があってもこの人を支えよう
・知見がすごいから、この人からどんな理不尽を言われても付いていこう
・行動量がすごいから、休みでもこの人の仕事を手伝おう
あなたなら、そう思えますか??
おそらく無理でしょう。「成長できるかもしれない。」という能力への期待は抱くことはできても、それが利他的な感情に変わることはない。
つまり、「尊敬から利他性は生まれない」ということです。
尊敬されることと慕われていることは、別の話し。
わかっているよと言われるかもしれませんが、勘違いしている上司は星の数ほどいるでしょう。頭では理解していても、「すごいです!かっこいいですね!」と部下から嬉しい言葉を投げかけられると「あ、きっとこの子は自分に忠実に動いてくれるな。」と錯覚してしまうのが普通です。
でも、そんな中、どれだけ褒められても絶対に錯覚しない上司がいます。
成果を演出しようとしてこなかった人間です。
成果を演出など絶対にしたくない。偽りのない「現段階の純粋な能力」で俺を評価してくれと求めている人間です。僕の言葉で言うと、その姿勢は真面目であることとは全く違う。純粋な自力を追い求めているがゆえの姿勢だと捉えています。大体真面目だねと言ってく人ほど人望がないパターンが多いです。だけど、「能力に対する純粋な評価」を求めてきた人間が上司にいるチームは、間違いなく足元が固まったチームになるはずです。
そして、今あなたの会社を見渡した時に、そういう人が上司に付いているチームかどうかを一発で判断できる基準があります。これを今日読んでくださった人は、明日確認してみてください。
その基準とは
その上司が、部下から直接不満や文句を言われているかどうかです。
言いたいことを言われているのは、言えば受け止めてくれると期待されている証です。そんなトップがいるチームは、間違いなく上手くいくでしょう。
少し僕の話しをすると、サラリーマン時代によく言われていた「上手に生きなさい。」という言葉が大嫌いでした。上手に生きた先に得られるものは、雇用という安全であり、その安全は結果行動の妨げになる。僕は僕自身を犠牲にしてまで安全に生きていこうと思えるほど利口ではありませんでした。
今、終身雇用の文化が薄れつつある空気感の中でどれだけ「自力」に執着できるかが何よりも重要なものだと感じています。上場企業で成果を演出し名刺だけ大きくしてきた人間は、本当に能力が求められる土壇場に役に立たない。僕は、法人営業をしながら、そんな元部長や元所長をいくらでも見てきました。
この文章を読みきっていただいた方々は、強い人だと思いますので、そんな今後日本の中枢をも担う人達の元に届けば嬉しいなと思います。