見出し画像

社会不適合者の彼女に嫉妬する彼氏の映画「生きててごめんなさい」を見た30代HSP

「余命10年」「新聞記者」の藤井道人が企画・プロデュースを務め、現代の日本の若者たちが抱える病みをテーマに描いたドラマ。綾野剛主演ドラマ「アバランチ」などを手がけた山口健人監督がメガホンをとった。

出版社の編集部で働く園田修一は、日々の仕事に追われ、小説家になるという夢を諦めかけていた。修一と同棲生活を送る清川莉奈は何をやっても上手くいかず、アルバイトをクビになり、家で過ごすことが多かった。ある日、修一は高校の先輩の相澤今日子が勤務する大手出版社の新人賞にエントリーすることになる。一方、莉奈はふとしたきっかけから、修一が担当する売れっ子コメンテーター西川洋一の目にとまり、修一とともに編集部で働くことに。西川や社員たちが莉奈をちやほやする光景に修一は嫉妬心を募らせ、莉奈に対する態度が冷たくなっていく。

修一役をミュージカル「刀剣乱舞」の黒羽麻璃央、莉奈役を「少女邂逅」の穂志もえかが演じるほか、松井玲奈、安井順平、冨手麻妙、八木アリサ、飯島寛騎らが顔をそろえる。(映画.com抜粋)

主演の莉奈役の穂志もえかさんは、ネットフリックスシリーズの「恋愛バトルロワイヤル」の保健室の先生役で初めて知りました。
塩顔の美人系な感じで、割とどんな役でも違和感なく演じられるクセのないマルチな女優さんだと思いました。
個人的にはセクシー女優の小島みなみさんに似てる方だなと思いました。

修一役の黒羽麻璃央さんは今回初めてお目にかかりました。
最初見た時は「落合モトキさんかな?」と思いましたが、赤楚衛二さんにもちょっと似ていますね。
いい意味で「その辺にいそうな人」っぽさがありますね。

一番最初の居酒屋でのシーンで莉奈がキレてるお客さんに接客するシーンで、申し訳なさそうにゆっくり運ぶ感じとかボソボソ喋る感じが対人恐怖症っぽい感じですね。
ですが、行きつけのペットショップで売れずに捨てられそうな犬を後先考えず家に持ち帰ったりするところなど、優しくてピュアな一面がちょいちょい垣間見えます。
ちなみに僕は、莉奈みたいな目立とうとせず根暗っぽい感じの女子はけっこう好みだったりします。

修一に関しては割と仕事には真面目ですが、取引先に同僚の代わりに謝罪に行かされるところからいろいろと不運にみまわれて可哀想だと思いました。
「なんで自分ばかりこんな目に遭うんだ」ってなります。
自分は仕事がうまくいかないタイミングで、たまたま修一に荷物を届けにきた莉奈が営業先の人に気に入られ、莉奈の人生は好転します。
修一は決してクズ男ではなかったはずなのに、色々なタイミングが重なり莉奈に当たりが強くなっていきます。

修一の前に偶然現れた高校時代の憧れの先輩の存在もかなり大きく影響していますね。
この先輩が女性ってところもポイントなんですよ。
自身の仕事の不調、彼女の社会復帰、先輩との久しぶりの再会。
自分がうまくいってない時ほど周りが上手くいってるように見えて、自分より立場の弱いものにキツく当たってしまいますよね。

莉奈を純粋に応援できない修一は、もし自分の仕事が上手くいってたならば莉奈のことを応援出来ていたのかもしれません。

ちなみに僕も過去に付き合っていた元カノと似た状態になったことがあります。
自分は人間関係が不得意なのですが、人間関係を築くのが得意な彼女に嫉妬して当たりがキツかった時期がありました。
彼女はただ自分の人生を歩んでいて、それを近くで見ているだけで自分の人生の価値を否定されてるかの様な感覚に陥ります。

莉奈が「修一は私の何が好きなの?」と聞いた際に修一は「かわいそうだから」と答えたのが僕はけっこう共感しました。
男女が恋愛関係にある時、男は女をどこか「自分より下でいてほしい」と思ってしまう生き物なのでしょうか。
そういう意味では、男性って恋愛関係においても上下関係の目で見てしまう弱い生き物だなと思いました。

身近な人の成功は自分の不幸になりえる。
依存している関係性ほど、良くも悪くもどちらかの成功は関係性が崩れる元なんだろうなと思いました。

ちなみに僕はこういう、報われない恋愛映画みたいな作品がけっこう好きだったりします。
人間くさかったりするし、恋愛の形はワンパターンではないと感じるからです。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集