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サクナヒメのアニメ見て自分を育てたくなった

アマプラでサクナヒメのアニメを発掘した。なんとなく拾ったけど、私が求めていたアニメだった。感想を語る。


天穂のサクナヒメってなに?

据え置きゲーム、「天穂のサクナヒメ」のゲームのアニメ化。

サクナヒメは日本の豊穣神。仲間たちとともにガチの米作りをし、おいしくお米を食べて敵と戦う和風ファンタジーなお話。

こういう人にオススメ

・和風なアニメを楽しみたい。
・米作りの過程を学びたい。
・ほっこりする話に癒されたい。

ちなみに、恋愛要素はありません!色っぽいことはないんだぞ!

感想もろもろ


日本のいいところがギュッと詰まってるアニメ
サクナヒメは、日本の日本らしさを美しく見せるお話。これが私に大きく刺さった。

神道の価値観を元にした人間関係、世界観が美しい。神様も人間も妖怪も、種族の差こそあれど、一緒に生活して協力しながら生きていく。そこに身分差はないんだよね。種族は違えど、一緒にいれば家族。見えてる世界は全く違うかもしれないが、ともに生きていく。これこそ日本だよね。みんなで幸せを作り上げていく。これが美しい。

サクナヒメは、罰を受けて島流しになるんだけど、それも彼女にとってプラスな出来事になっているのも神道的な価値観を感じる。彼女は罪を犯したけどそれで人生終わりじゃない。最初はニート生活していた彼女だが、稲作を通して人間と関わり、立派に成長していく。
日本神話でいろいろやらかしたスサノオを思い出した。彼は罪を犯して追放されたが、いろんな出会いをしていくエピソードがいろいろあるよね。たとえ過ちを犯しても、それでバッドエンドではなくて、本人と周りにとってイイコトも発生するのが、日本の価値観の優しいところだと思った。
だって反対に、西洋の旧約聖書とかだと、知恵の実を食べた人類は楽園追放になり、めちゃめちゃ罪深い存在として後世に語り継がれている。アダムとイブは罪を犯し、バッドエンドを踏んだ。罪人は不幸確定、人生おしまいだぜ感がすごくある。この差よ。

あとは稲作を通して展開される、日本の美しい田園風景。田植え唄、最高だね。日本といえばお米。稲作。瑞穂の国である。その姿がこのアニメでふんだんに描かれる。見てると癒される。

日本って、和が好きだよね。周りのことを考えるのが好き。個人が頑張った結果、それが周りの人の幸せにつながり、チーム全体が幸福になる。この筋書きが気持ちいい。私は海外ドラマをよく見るからこれをとても感じる。海外は「俺は生きる。お前は知らん。敵は敵。さよなら!」って感じだ。チームの利益はあまり考えない。対して日本は、「俺が頑張ったことで、みんなが幸せになるといいな。で、うざい奴もそこそこうまくいってくれるといいな」という価値観でやっているように感じている。日本は和を重んじている。一人で幸せになるんじゃなくて、一つの輪っかになろうとする。

とっても健全なアニメ
サクナヒメには性的な描写は一切ない。
おっぱいを出す人はいないし、イケメンもいない。そういうアニメではない。そんな余裕はなく、その日食べるものを確保するのに精いっぱいな世界観だ。
私は昨今の性的な要素を盛り込むアニメに疲弊しているので、サクナヒメの全年齢向けな内容に非常に癒された。これが求めていたものだった。安心する。好き。

豊穣神のスゴさと、お米の尊さを実感できる
この作品の大きなポイントはがちの米作り。ご都合展開は弱めで、腰を痛めながら、災害に苦しみながら日々の糧を地道に作る過程を見守る。

自然の脅威を思い知った。人は自然に生かされているが、苦しめられることも大いにある。人の手で最高の田を作っていても、火山、水害のリスクが隣にある。ひとたび自然がうなれば、稲が台無しになり人は絶望する。それでも生きていかなければいけない。このハードな環境よ。
このことから、現代人たる私たちは人間関係で悩んだりしているが、人間なんかたいしたことはないような気がしてくる。人間はなんとかなる。対話したり逃げたり退けたり、ある程度管理が可能だ。しかし自然はどうにもならない。これな。現代人は忘れてしまったよな。

米作りのために毎日土の状態をチェックし、雑草を抜いて、時たまの災害に打ちひしがれながらも、いい米を作るために土に這いつくばる米作り、その鏡たる豊穣神。この姿を見て、豊穣神、すげえ・・・!とめちゃめちゃ敬意が沸いた。何かを育て、収穫を得るって、楽じゃない。苦労も疲労も絶望もセットだ。それをやり遂げてみせる豊穣神って、とても強い存在に見えた。

私は母性がないのがコンプレックスだ。母性=未熟な、かわいいものを喜び、世話をすることが好きである感性だと思っていた。私はそういうのがない。豊穣神なんて、母性の塊だと思ってた。いつもニコニコしている存在だと。しかし豊穣神の背中はそんな微笑ましいもんじゃない。もっと偉大だ。かわいいから、自分が気持ちよくなるから世話をするなんて生易しいものではない。相手からナイフで刺されても向き合い続ける、快楽なんか振り捨てて働きかける力なんだ。そこに個人の嗜好や快楽変換機能は要らない。やるかやらないか、それだけでいい。辛いことがあっても向き合い続ける精神なら、私も真似できそうな気がする。絶対にしんどいが、私も何か育ててみたいと思った。自分自身とかね。

人間関係がイイ。キャラがいい。
ヒロインのサクナヒメは神様であるので特殊な存在感をしている。見た目は少女だけど設定的には成人女性で、内面は男性的だ。恋愛に興味はあるけど、過度に女性らしくはない子。父が武神で闘う女だからね。そこがいいよね。

そのほかの仲間たちも子供から大人までほっこりする人たちばかりだ。何より、子供でも大人扱いされているのがイイ。幼稚園児くらいのかいまるもお手伝いができるし、きんたは農具改造ができる。子供でも大人扱いされている。私はこういう、自立を発揮している環境が大好きだ。子供かわいいヨシヨシとかいらないのだ。

シナリオに思うところ
ぶっちゃけ、終わり方に不満がある。ラスボスにアッサリ勝ってしまうところとか。仲間との絆の畳み方とか。これからも永遠に米作り生活でいいんかい、とか。
でも仕方がない。これはゲームのアニメ化なので、ダイジェスト版としてお送りするしかないのだろう。ゲームが本編だろう。

スイッチ版のゲームがしたくなる!!
ゲーム本編がやりたーい。ちゃんと米作りしたいし、仲間たちと一緒に夕飯を囲みたいし、もっと深い世界に浸りたい。
スイッチがほしい欲がここで出てきた。今まで刀剣乱舞無双も、ポケモンも、遙か7、魅力的なタイトルいっぱい出たけど、スルーしてきたのに。
ゲーム買っても飽きちゃうから、買いたくないのよ。でも、それを見越しても欲しい。米作りに、日本の大切な文化に、たくさん学びたいから。それをゲームという形で楽しく触れられるのは素敵なことだ。

まとめ

サクナヒメはよきアニメだった。日本人なら見るべきアニメ。教育にいいと思います。

私も何かに取り組んで、辛苦をなめて、何か尊いものを得たいなと思った。楽して得られることなんかその程度だよね。苦しいことしんどいことを経て、やっと得たものこそ、とても強いし、得難いものだよねって思います。
自分の価値観に合うアニメに出会えてよかったです。

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