田山花袋『温泉めぐり』の湯♨を訪ねる~いわき湯本温泉
田山花袋(1871~1930)
群馬県の郷土かるた「上毛かるた」の1枚にこう詠われています。
『誇る文豪 田山花袋』
(ほこるぶんごう たやまかたい)
A great Japanese writer, Tayama Katai ※英語版
田山花袋さん をご存じですか?
わたしは上毛かるたの『ほ』の札として「田山花袋」という文豪を覚えているのかもしれない。しかしこれを見たら「ああ~」と思われる方も少なくないかと。
『蒲団(ふとん)』
『田舎教師(いなかきょうし)』
教科書にも登場しましたね。
「田山花袋」でWEB検索すると、やはり『蒲団』『田舎教師』が代表作。
しかし、ある時、ここnoteの記事を見て知った著書があります。
『温泉めぐり』 田山花袋著 岩波文庫
花袋は温泉好きだったそうです。
読ませて頂きましたが、全国に足をのばしているな~と。
少しお話それますが、こちらご存じでしょうか?
文豪とアルケミスト (錬金術師)
DMM GAMESより配信されているブラウザゲームで
通称『文アル』
実は冒頭で紹介した書籍コーナーも「文アル」とのコラボ展示でした。
文豪紹介では 趣味嗜好に・・・ 『温泉旅行』とありました。
ゲーム制作において文豪を分析すると、田山花袋の「温泉好き」はやはり有名なのですね。
いつも旅行する際には必ず♨温泉に立ち寄ります。
田山花袋著『温泉めぐり』に出会い、花袋がめぐった♨温泉旅を少しなぞってみたいと思いはじめました。
約一世紀前の田山花袋の旅行を少し再現してみたくなりました。
『温泉めぐり』に登場する♨温泉を訪れた際には(あえて目的として向かう場合も)その旅を記録しておこうと思っています。
第一回として選んだのが・・・ ※一応シリーズで書こうかと😁
『♨いわき湯本温泉』
「温泉めぐり」 七七(ななじゅうなな) 常磐線の湯本温泉 p.267
※ちなみに温泉めぐりは「一」から「一〇五(ひゃくご)」の構成です。
花袋は「常磐線の湯本温泉」と書いています。
のちに常磐湯本温泉と呼ばれ、現在のいわき湯本温泉として、スパリゾートハワイアンズ(我々の世代は常磐ハワイアンセンターでお馴染み😅)も現在でも大人気です。
読み進めると、時間帯、状況、目的など、頭にイメージがわいてくる。noteのクリエーターさんの作品の様に。
まさに紀行文であり、温泉ガイド本の様でもある。
遅い時間で湯本駅に到着。すっかり日が暮れ、星もない夜空。
汽車の中できいた「松柏館(しょうはくかん)」という家(宿)が見つからない。
結果、通り過ぎてしまい、別の浴舎に泊まる。
そこで入った湯は花袋が若いころ訪れた湯本温泉とは変わっていて、湯も以前の様には出なくなり、あつ湯ではなくぬる湯になっていたという描写もある。花袋がどう感じたかがよく読み取れる。
ちなみに今回、訪れたいわき湯本温泉。
私が泊まった宿にあった温泉分析書によれば
泉温59℃
湯本駅を出て真っすぐ歩いていくと温泉モニュメントがある。
源泉に触れることができます。熱あつです。
湯本駅から続く街道沿いにある松柏館(しょうはくかん)を探してみました。
ありました~♨
※温泉は頂きませんでしたが・・;
田山花袋はここを通り過ぎてしまい、その先に宿に泊まった様です。
それがどこだったは確認できませんでした。
創業三〇〇有余年。江戸時代末期には本陣を努め、諸大名の宿場として親しまれてきた松柏館。・・・と松柏館サイトにありました。
田山花袋の歩いた道を共有できた瞬間でした。
湯本駅周辺をぶらぶらとしてきました。
温泉♨むすめ スクナヒコナ
奥州岩城湯本温泉の湧出地跡の碑
湯本駅から花袋が歩いた街道沿いの松柏館の少し手前にあるさはこの湯♨
※地図は車での表示になっていると思いますが歩いていけます。
そして宿泊先の♨温泉
泉質は 含硫黄-ナトリウムー塩化物・硫酸塩泉
公衆浴場もお宿の湯も
どちらも大変いい湯♨でした。
『温泉めぐり』田山花袋著に出会い
その地をめぐる第一回としては大変満足な旅となりました。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
この翌日、田山花袋の訪れた温泉へと向かいます。
第2回書きました~ 湯岐温泉
以下、ご参考。
田山花袋が目的地とした 松柏館
いわき湯本温泉 さはこの湯
いわき湯本温泉 桜と欅の宿 住之江
『温泉めぐり』田山花袋著 に出会えたのは
クリエーター サザヱさんの作品でした。
サザヱさんの温泉作品はいつも参考にさせて頂いてます。
『温泉めぐり』は中古市場で探すしかないのかと。
私も中古で入手しました。
田山花袋については私が長く続けている『上毛かるたぶらり』
『ほ』の札にて紹介させて頂いてます。
『上毛かるたぶらり旅』はマガジンにもまとめていますのでご参考。