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温泉講義のち♨湯 ~温泉ライターと行く法師温泉 ②

温泉ライターと行く「法師温泉」

前回①の続きとなります。
今回記事よりご覧であれば、①もいかがでしょうか😊

「法師温泉 長寿館」は実に4年弱振りの訪問となります。
前回訪問時期は4月でした。もちろん雪など無く、自分で運転して行きました。
当時、国道17号の分岐点から県道へと車を走らせましたが、やはり秘湯、結構奥に位置するのだなと思った次第です。

さて、①にてようやく長寿館に到着しましたが、やはり全く違う世界感の光景が待っていました。
到着時は雪が吹雪いており、思わず足を止めてしまうほど。

長寿館 玄関
バスでお隣席にご一緒した81歳のおばあちゃまが一番乗りで入館!
※おばあちゃまなんて、失礼にあたる表現でして、実は彼女は
トライアスロン経験者で、100kmマラソンなども現役とか😮鉄人なのです。
車中、大変グローバルな楽しいお話を聞かせて頂きました。
このツアー、駅まで自転車で来たって言ってたけど、数十段ギアのプロ仕様らしい😁😅

さて、玄関をくぐると・・・
長寿館の常務様はじめ、仲居さんたちが大勢で出迎えてくれました。
靴を脱いで袋に入れます。これが感動!
①にて先述しましたスノーシューズも靴底を平らに一足置けるサイズなのです。このまま室内へ持ち込むシステムになってました。

道路状況により、ここまで1時間以上の遅れ。
まずは、食事会場へ!

昼食メニューは3種類から、参加者がツアー前に食べたい1種を選んでおくしくみ。
「そば」「地粉うどん」「山菜まぜご飯」から。
メニュー毎に席が分かれての会食となりました。
食事の前には法師温泉長寿館の常務さまより、法師温泉の歴史等、
貴重なお話を伺うことができました。
お食事にカバーがかけてあり、与謝野晶子、川端康成の歌が・・
絵は法師温泉の鳥観図
これは同席の方と「せっかくなので記念に」と意見も合い、お持ち帰りです。

草枕手まくらに似じ借らざらん 山の湯ぶねの丸太の枕  与謝野晶子
山祈る太古の民の寂心 今日新にす 法師湯にて 川端康成

私はこちらの 「地粉うどん」を選びました。
おうどんをはじめ、付け合わせのお料理も美味しかった。
※これ、通常「ご入浴とお食事」セットプランとして温泉入浴付きで提供されています。
ヒソ( ´д)ヒソ(´д`) ネェ、キイタ?( ´д)オクサン(д` )
セットで4,000円(税込)バスでお隣だった彼女にはコッソリ教えてあげました😁

素晴らしき歴史建築のお宿で、美味しい昼食となりました。
さて、この後は、私にとってはすごいサプライズだなあ~という企画が長寿館常務さまより発表されました。
何と、宿泊者しか入れないお部屋を見学させてくれると😮🥰🥰

ここ法師温泉長寿館。
明治時代に建てられた建物で、文豪たちが訪れた文人ゆかりの場所なのです。
そして温泉を愛し、死ぬまでに一度は入りたいとされる法師温泉ファンならご存じの「2階の二十番」
なんと、ここを案内して頂けると。
泊まらずして、その場所を共有できるのです。
「2階の二十番」は与謝野晶子・与謝野鉄幹夫妻が宿泊したお部屋。
お部屋に掲示されていましたが、昭和6年9月4日からご夫婦で三泊された部屋だそうです。

上毛新聞ニュースサイトからお借りしました。
かごに乗られる与謝野晶子
これは法師温泉を後にして三国峠へとかごで向かう際に撮った写真の様です。
二十番の部屋
こちらが与謝野晶子が泊まったお部屋
詠まれた歌も掲示されていました。

参加者のひとりが質問してましたが、この二十番の部屋
今でも普通に宿泊できる様ですよ。

さて、与謝野晶子がここ長寿館で詠った作品

草枕手まくらに似じ借らざらん 山の湯ぶねの丸太の枕

お部屋見学ののち、法師温泉 「法師の湯」を頂いた際に
そうか、そういうことか・・と納得。

足元湧出温泉「法師の湯」
記事内、温泉の写真は法師温泉長寿館サイトより写真お借りしました。
手前の浴槽になんとなく写ってますが、石が敷き詰められています。
そこから生きた温泉がぷくぷくと。
明治時代の面影を残す鹿鳴館風の建築
当日はこの窓からの雪景色が見えてより一層の光景をたっぷり堪能😍

法師温泉の「法師の湯」は奇跡の湯とも言われる大変貴重な足元湧出温泉。
「長寿の湯」も同様。

浴槽は丸太で区切られています。
湯舟に浸かり、その丸太に首のあたりを乗せて天井を仰ぐと、これが気持ちいいのです。
旅の疲れと温泉の気持ち良さから丸太を枕に、ついうとうとと寝入ってしまったのでしょう。
歌の前半の歌意はちょっと凡人にはわかりませんが・・😅

温泉好きな方々にて、源泉かけ流しで浴槽からあふれる湯に寝転がる入浴を「トド寝」なんて呼んでます。
晶子さんも、ポコポコと足元から湧き出る足元湧出温泉で気持ち良くなり、トド寝??に近かったのかな?(笑)
はじめて伺った際は、「丸太のまくら」で法師温泉を詠んでいるのだなというくらいの理解で深くは調べませんでした。
今回、足元湧出のポコポコってと現れる湯玉を見て、生命力を感じ、丸太に寄りかかり、天井を仰ぎ、やっとこの歌の歌意がわかった気がします。ほんと貴重な経験でした。

今回、豪雪により隠れていましたが、この歌は、お宿本館の向かいにある碑に刻まれています。

写真は4月に伺った際に撮った写真です。
今回、雪に埋もれててっぺんだけが見えてました。

今回、参加者は見ることできず残念だったかなと。

そういえば今回、お宿を訪問する少し前にこんなイベントがありました。

法師乃湯は1895年に建てられた鹿鳴館様式の木造建築。同旅館は「日本秘湯を守る会」の会員で、今年創業150周年を迎える。

上毛新聞社ニュースサイト 法師温泉音楽祭 湯煙の中 和の調べ より引用

先月27日に「法師温泉音楽祭」が、ここ「法師の湯」にて開催されました。
鹿鳴館様式の木造建築美も素晴らしいので、是非一度、ご自身の目で体験されたらいかがでしょう。


やはり、今回もここまでで長くなってしまったので、この辺で・・・

次回、③へと続きます。
若山牧水のお部屋も案内頂きましたので、そちらも紹介させて頂きますね。
ちなみに ①のトップ画像は牧水が泊まったお部屋からの1枚となります。

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