2024年11月 九州温泉逍遥②【久留米温泉〜妙見温泉】
前回
11/20 福岡県久留米市~鹿児島県霧島市
普通に宿酔の朝。朦朧としたまま適温の宿泊者専用風呂に沈んだ
2階の喫茶スペースで朝餉。久留米温泉はすべての宿泊プランに朝食がデフォルトでついている。この質と量で無料は安い
食事を済ませてチェックアウト。駐車場に出ると爽快な青空が広がっており、心身共にすっきり。日ごろ背負っている精神的な何らかから解放されているせいか、調子が戻るのも早い
R3を南進し、小栗峠から熊本県へ突入。自分好みの泉質らしいということで以前から気になっていた平山温泉、その中でも味わい深い風情の「すやま温泉」を訪問
薄暗い館内に向かってそれなりに声を張ると、奥から出てきたお婆さまが受け付けてくれた。300円
素晴らしい(断言)
38〜39℃で仄かに硫黄が香り、とろみのある肌触り滑らかなアル単泉、最も好みのもの。その泉質ゆえ、浴室の床はもちろん、浴槽の底すら満遍なく滑る
大きい浴槽はぬるめ、小さい浴槽は適温。湯量も豊富で、それなりのオーバーフローが見られた。高齢の先客が居たが、常に転倒の危険が付きまといそう…
浴室の時計。乾燥剤が入っているのがとてもよかった
平山温泉は旅程の都合上こちらのみの入浴に留めたが、一帯には様々な毛色の入浴施設があるようだったので再訪したい
すやま温泉を発ち、山鹿温泉のさくら湯に寄ろうとしたらまさかの店休日。ひとまず何か喰うかと思い、目に入った「手打うどん 入屋」に入店
かやく定食を注文。出汁がキリッと効いたあっさりめのつゆと店内で撃たれた饂飩が美味。その反面お揚げと椎茸は相当しっかりとした甘塩っぱい味付け。総合的には非常によかった
腹ごしらえを済ませた後は熊本市「たからの湯」を訪問。直売所も併設されており、地元の元気な老人達で賑わっている
源泉43℃、浴槽内で40℃前後の鉄感漂う炭酸水素塩泉が加水加温無しのかけ流し。熱湯で外皮から身体の温度が上がる感覚とは真逆の、内側からじわじわと効いてくるような感覚は、やはり炭酸水素塩泉が随一。
なんと朝5時からの営業。一般入浴でも400円と比較的安価である上、都度源泉入れ替えされる家族湯も有り。このような優れた施設が近所にある方々が羨ましい
終浴後は植木ICから暫し高速課金。本日の宿がある温泉地へ向かう
再び県境を跨ぎ、鹿児島県へ突入。「タイヨー 新町店」にて明朝までの食糧と飲料(酒)などを調達
この日の宿、霧島市妙見温泉「秀水湯」。圧倒的鄙び感のファサードに痺れる。暫しぼうっと眺めていたら日帰り入浴客の高齢男性にドギツい訛りで話しかけられ、リスニングに難儀した
女将さん(というより管理人といった方がしっくりくる)の後を追う
通されたのは11号室。過ごし方についての簡単な説明を受けたのち、宿泊料金(千円札3枚)を渡した
秀水湯はTwitter(旧X)にて色んな方々の投宿ツイートを拝見していたが、実際に部屋を目の当たりにしてみると「思ってたよりずっと清潔感あるな」という印象
共用スペースにレンジと洗濯機有り。外部にレンジが設置されているのはなかなか見ない
ある程度諸々が落ち着いたところで浴室へ。今旅は霧島の温泉を軸に計画したといっても過言ではなく、ほんとうに誇張なしに念願の入浴。ヒッヒッヒ……
湯量・湯温・鮮度・泉質、全てが優勝。数多の温泉フリークを唸らせる所以を身をもって実感。浴槽のキャパに良い意味で全く見合っていないイカレ投入量の源泉は、当然オーバーフローの量も異常で、笑いすら込み上げてくる
これで日帰り200円、宿泊3000円は何かのバグとしか思えない
向かいの棟にあるうたせ湯。こちらの浴槽は38℃前後の絶妙なぬる湯加減だったので、この日の夜は長時間この浴槽に沈むことが確定した
タイヨー新町店で購入した惣菜類と、妙見温泉街の田代鮮魚店で購入したお得用刺身で夕餉
東北(とうほぐ)の民なので普段は専ら日本酒党なのだが、折角九州に居るのでこのようなものを吸飲
ひと通り飲み食いを済ませ、再び打たせ湯の浴槽へ。絶え間なくオーバーフローしている浴槽に独り沈み、口裂け女さながらの笑みを浮かべて一定の域に到達。
終浴後、寝床を設える。ただでさえ強い”家”感がさらに増した
寝
続く