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【雑記】ミュシャはいいぞ

投稿コンテストに挑戦してみる。
「ハマった沼を語らせて」とのことなので、1番好きな画家ミュシャについて語ろうと思います。
作品の写真は特に記載がなければ「ミュシャ展 マルチーティストの先駆者」で私が撮影したものです。
ヘッダーは装飾パネル シリーズ「四季」。

ミュシャってなんぞ?

アルフォンス・ミュシャ。
アール・ヌーヴォー時代のチェコの画家。
なお、チェコ語では「ムハ」発音です。
パリの大女優サラ・ベルナールのために作られた「ジスモンダ」のポスターがヒットしたことをきっかけに、タバコの広告ポスターや装飾パネル、さらには「スラヴ叙事詩」というチェコ及びスラヴ民族の歴史を描いた大作を手がけた人。
優美な女性の姿と植物をモチーフにした繊細な装飾デザインが画風です。

ポスター「ジスモンダ」


ハマったきっかけ

この項目は自分語りなので興味ない人は飛ばしてもらっても。
私が一番最初にミュシャを知ったきっかけは、ミュシャの代表作「黄道十二宮」をモチーフにした、ある作品のファンアート。
そのキャラクター及び絵師さんの絵柄が好きというのもあったけど、「キャラの配置とか曲線の装飾いいなあ」となってからの、「元ネタこれなんだーめっちゃいいやん」と思った記憶。
その後、大学時代にドイツへ語学研修に行った際、足をのばして友人とプラハの聖ヴィート教会を訪れました。
その中で一際目を引いたのが、虹を思わせるような色鮮やかなステンドグラス。
訪れた当時はただ単に「何これ!!めっちゃ好き!!」ってなったのですが、帰って調べたら例の「黄道十二宮」の画家、ミュシャのものであるとこのタイミングで知りました。
以降国内のミュシャ展は行けるものは基本行くような感じでズブズブと沼にハマって行きました。

黄道十二宮


特に推しな作品

ポスター「椿姫」

戯曲「椿姫」のポスター。
ヴェルディのオペラ「椿姫」と原作は同じものです。
サラ・ベルナールがモデルとなったポスターの2作目です。
ピンクと白を基調とした色合いとドレスや左下の椿の繊細な描写がめちゃくちゃに可愛い。
背景の銀色の星がキラキラしてるのも良き。
この作品をモチーフにしたマスキングテープを買ったのだけど、勿体なさすぎて未だに使いきれずにいる。

ポスター「椿姫」


ポスター「メディア」

「メディア」はギリシャ悲劇を元にしていて、めちゃくちゃざっくりいうと夫イアソンに裏切られたメディアが夫への復讐の中で自身の子供も殺してしまうお話です。
Fate/stay nightのキャスターって言えばわかる人多いかな。
先述の椿姫等に比べて全体的に古代ギリシャみを感じるシンプルな装飾で、サラ扮するメディアのカッと見開いた目はこちらに怒りや恐れといったものを訴えているようにも思えます。
結構好きな作品なのですが、少し暗めなのでなかなかポストカード等がなく、プラハのミュシャ美術館で見つけた時には即手に取ってしまいました。

ポスター「メディア」


ポスター「スラヴ叙事詩展」

先述の「スラヴ叙事詩」の展覧会のポスターです。
竪琴を弾く少女はミュシャの娘がモデルなんだとか。
背景のスラヴ神話の神の寒色と少女の暖色のグラデーション的色合いが好きな作品です。
スラヴ叙事詩自体はまだ見れてないので死ぬまでには見たいです。

ポスター「スラヴ叙事詩」


装飾パネル シリーズ「花」

ミュシャは詩や舞踏といった「芸術」や朝の目覚めや昼の輝きといった「一日の時」をモチーフに連作的な装飾パネルを手掛けています。
ヘッダー画像も春夏秋冬の「四季」を女性と花々の優美さで表現しています。
どれも甲乙つけ難いのですが、特に私が好きなのがシリーズ「花」です。
それぞれの花のイメージにあわせた女性像とパステルチックな色使いが好きだなあって。

シリーズ「花」。これは「ミュシャ展〜運命の女たち〜」のポストカード。


ミュシャゆかりの場所まとめ

堺アルフォンス・ミュシャ館

大阪府堺市にある、ミュシャを専門とした美術館です。
所蔵がはちゃめちゃにある。
前述の「メディア」のポスターを元にサラ・ベルナールが作らせた「蛇のブレスレットと腕輪」なんかもあります。強い。
下手すると後述のプラハのミュシャ美術館よりもあるように感じました。
年3回ほど企画展も行っているので、テーマに沿った展示も楽しめます。

ミュシャ尽くしの美術館です。


聖ヴィート教会@プラハ🇨🇿

ここからはミュシャの祖国、プラハにある場所です。
よろしければ2018年に訪れた時のプチ旅行記も是非。

プラハのランドマーク、プラハ城内にある聖ヴィート教会。
入り口から見て左側の手前から3番目のステンドグラスが前述のステンドグラスです。
正直一つだけ雰囲気がガラッと違うのですぐわかると思います。
真ん中の赤い服を着た聖ヴァーツラフを中心に、チェコにゆかりのある聖人を並べているそうです。
モザイクチックなステンドグラスもいいものですが、ミュシャのステンドグラスは陰影のグラデーションが鮮やかさに拍車をかけていて圧倒されます。

前記事の再掲ですが、何度みても圧巻の美しさ。


市民会館@プラハ🇨🇿

ミュシャが手懸けた「市長の間」は必見です。
市長の間にはヤン・フス(宗教改革の先駆者)等のチェコの英雄達が描かれています。
ミュシャの生きた時代はヨーロッパにてナショナリズムの風が吹き荒れた時代です。
1918年にはこれまで支配を受けていたオーストリア・ハンガリー帝国が崩壊し、チェコは念願の独立を果たしました。
ミュシャは新国家の切手や紙幣のデザインにも関わっていますが、そのデザインを無償で行ったそうです。
ミュシャのチェコへの愛国心が感じられる場所でした。
また、併設されているカフェもミュシャを意識したデザインが各所にあって素敵でした!

市民会館 市長の間よりヤン・フス(左)とエリシュカ(右)
同ペルンシュテインのヴォイチェフ(左)とポジェブラトのイジー(右)


ミュシャ美術館@プラハ🇨🇿 ※注

こじんまりとした美術館でしたが、ミュシャの祖国であるチェコで作品を見れること自体が特別な体験だなあと思いました。
日本語パンフレットもありました。
パンフレット、記事を書くために見返しているのですが、情報量がすごい。

ミュシャ美術館外観のヒヤシンス姫。

※注:調べたところ、プラハのミュシャ美術館は2025年2月24日に移転するようです。規模も大きくなりそうな感じ。行゛き゛た゛い゛。


2025年2月以降ミュシャ関連美術展

境アルフォンスミュシャ館以外で開催されるミュシャ展で今年の2月以降に開催されるものを調べました。
興味が出た方は是非。

ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの女神たち@横浜

高性能のプロジェクターを使用した映像空間がウリの展覧会のようです。
2025年4月18日〜5月18日、横浜赤レンガ倉庫にて開催。

アルフォンス・ミュシャ展 アール・ヌーヴォーの華@愛媛

愛媛で開催されるミュシャ展。
ミュシャに影響された図案家についても特集するようです。
2025年4月12日~6月22日、愛媛県美術館にて開催。

【おまけ】ブランド MUCHA

https://alphonsemucha.jp

ミュシャ財団公認ブランドでフレグランスや小物をメインに扱っているとのこと。
基本そこそこのお値段するのと、香りものを余らせてるのもあってまだ手を出せていないです。
お金が貯まって機会があったら自分へのご褒美にヘアクリップあたりを手に入れたい。



沼の底から手招きをして待ってます(  ◜ω◝  )

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