『トランキーロ 内藤哲也自伝 EPISODIO3』読みました
トランキーロ 内藤哲也自伝 EPISODIO3
著者:内藤哲也
内容紹介
L・I・J(ロス・インゴベルナブレス・デ・ ハポン)始動からIWGP初戴冠、そして史上初の二冠まで。
本書は内藤哲也自伝、の三冊目だ。
内藤哲也と言えばロス・インゴベルナブレス・デ・ ハポンだし、そのロス・インゴベルナブレス・デ・ ハポンの歴史が三冊目にしてようやく語られた。
内藤哲也についてはAmazonプライムビデオのオリジナル番組『有田と週間プロレスと』のシーズン1、#11を観てもらうのがはやい。
(余談ですが、プロレスを知らない人でも、この番組を観れば日本のプロレスの歴史がほぼほぼ入ります。オススメなので興味の無い人、ほど観て欲しい。)
なにぶんプロレス熱が再熱したのはこの番組がきっかけで、18年からとかだから、ようやく自分の知っている部分が語られたといったところだ。
内藤哲也が多くの人を惹きつけるのはなぜかなのか?
まあ、自分もその内の一人ですけど、安易な分析をすれば、夢があるからだと思う。
本書冒頭にこうある、
いまもあのときの傷をもっているかたがた、
たくさんいらっしゃると思いますが、だからこそ俺は言いたい。
変わらないこと、あきらめないことはもちろん大事。
でも、変わろうとする思い、変わろうとする覚悟、
そして、一歩踏み出す勇気も大事なんじゃないかと思います。
あの時の傷、というのは熊本で起きた地震のことで、熊本で鈴木みのるに勝利した後のマイクパフォーマンスで言ったことだと思う。
何分再びプロレスを見始めた時にはロスインゴだったし、後聞々の話だけど、本当にざっくり説明すると、新日ファンだった内藤哲也は新日でデビューし、高橋裕次郎(現:高橋裕二郎)とタッグチームNO LIMITを結成し活躍するも、裏切られCHAOSからも追放されてしまう。
20代でのIWGP王座戴冠を目指すもオカダ・カズチカに敗れ果たせず。
なによりも悲惨な話は、2014年1.4での出来事、IWGP王座のオカダ・カズチカ挑戦するも、同日に行われる、IWGPインターコンチネンタル王座戦、中邑真輔VS棚橋弘至とどちらがメイン(最終試合)をするべきかをファン投票で決めることになり、セミファイナルに(名目上は『ダブルメインイベント』)なったうえに敗北。(ちなみにベルトの価値で言えば断然IWGPの方がインターコンチの方が上。)
ここから失速し、ヒールでもないのにブーイングを浴びたり伸び悩む。
翌年の15年、メキシコ遠征でラ・ソンブラ、ルーシュらが率いるユニット、ロス・インゴベルナブレスに加入し日本に持ち帰る。(デ・ハポンは日本とかって意味らしい)
これ以降、入場に時間を掛けたり、試合中に相手にツバを吐きかけたり、のらりくらりとしたスタイルに変化し、当時は「キャラ変」したのかと野次られた、らしい。
試合後のコメントでも会社に対する不満を平気で口にした。
これが当たった。
キャラ変なんて簡単に口にするけど、単にキャラ変したからってそれでどうにかなるんだったらプロレスラーなんて簡単な商売だ。
当然そんな簡単、単純な話じゃないはずだ。
そこまで積み重ねてきたモノもある。
『物事が変わるのは一瞬だ』と言ったのは別のレスラーだけど、その言葉もなんか響く。
このまま中堅レスラーで終わってしまうのか、ってレスラーが今では史上初の二冠(IWGPとIWGPインターコンチ)を戴冠した、というその人生に、夢があると言って間違いがあるだろうか?
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